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2010年4月30日 (金)

「マネとモダン・パリ」(三菱一号館美術館)

定時退社後出撃。一応平日夜のせいか空いてた。たまにゃあ読みも的中するね。それにしても会場内におよそ座る場所が無いのに閉口。3階の広い部屋と、あとは映像ルーム。2階にゃ全く無い。廊下にベンチとか置いてほしいな。でも通路が狭くなるし、きれいどころの中庭を愛でながらたむろされても困るのだろう。

最初は3階から。始めのうちはマネの絵が無いんで、ありゃいつ始まるのだと思ったが。別に「マネ展」じゃないんだよね「マネと……」だからさ。で、マネはまず若描きっぽいのから。「サラマンカの学生たち」とか「闘牛」とか。ほほーこういうのも描いてたのかって感じ。それから広い展示室になると、気合いの入ったのがビシッと並んでいる。「扇を持つ女」の妙な感じ(どんな感じだよ)とか。「ローラ・ド・ヴァランス」は顔はイマイチ(好みじゃない)なんだけど、遠目で見てもスカートなんかいい感じですね。でもなんつっても「死せる闘牛師(死せる男)」もともと牛が描いてあったらしいんだけど、闘牛批判がダメらしくて切断したらしい。それでもこの絵のかっちりした雰囲気と色彩が見事。マネはやっぱり黒がいいな。「オランピア」は習作とかで油彩の本物がおらんぴあ……って、まあニセモノじゃないんだけどさ。

それから長い廊下を移動、肖像関係。目玉の「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」……これ再会だよね。前に都美かどっかでオルセー展やってて、その時も目玉じゃなかったか。モリゾは他にもあるけど、やっぱこの絵が背景から浮き出るモリゾが見事ですな。「ヴェールを被ったベルト・モリゾ」はなんじゃこりゃという感じ。ちなみにモリゾはマネのカノジョじゃなくて(……ってこの時点で全部名前を「モネ」って書いてた。バカぢゃなかろか。はい一括訂正)、マネの弟と結婚したらしい。

映像の部屋をスルーし、2階へ移動。えーと何があったっけな……うん、またかっちり系の絵があるなと思ったらエヴァ・ゴンザレスって人の。そのあたりは舞踏会だかなんだかの絵とか絵じゃないヤツとかがあって……うん、つまらんのであんまし見てない。やがてまたマネの絵になり「自殺」なんてイカしたテーマの絵があるものの、脂がのったラフなヤツはあまり好みじゃないから適当に見てた。

そうそう静物の「白菊の図」はいいね。扇絵なんだけど、浮世絵をいろいろ見た目でも、この構図は見事キマっている。描線も色もいい。うん、でもこれと匹敵するかそれ以上のものを描いた北斎がいかに凄いかってことでもあるな。あとはなんだ、最後の部屋に人物がいろいろ。前にどこかで見たヤツもある。「散歩」ってのが結構よかったかな。

はて、意外と早く見終わったのはポメラを使っていなかったせいか、あるいは、私は元々そんなにマネって好みじゃなかったかも。廊下の移動が長い割に狭い部屋が多い。でも、歴史的建物だぞ。あと廊下から見る中庭の夜景が美しくていいね。夜をおすすめする。月休7月25日まで。

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2010年4月26日 (月)

六本木クロッシング2010展:芸術は可能か (森美術館)

ギロッポン! 混雑が始まったボストン展を横目にこっちへ。空いてるよ。しかし冒頭から面白い。いくつかピックアップで。

照屋勇賢の紙袋から切り抜く木は以前も見たが、こういうテクニックを見せられるのはいいね。雨宮庸介の部屋のインスタレーション。小さい入り口は見落としがち。入り口が狭いが入るとそこはシャンデリアのある部屋だ(アトリエか?)。シャンデリアの照明とシンクロして壁に映像が映し出される。入ってきたところは部屋のロッカー。映像の中にはご丁寧に非常口の照明もあるぞ。相川勝、うはははは、これは面白い。有名CDジャケットと歌詞カードを手描き。CDも作っていて聞けるが、入っているのは本人の適当な歌(CD聞きながら歌ってるな)。ジャケットの絵は本物そっくり。ふざけたことを高いテクニックでやるのは俺好み。

広島上空に「ピカ」と描いてヒンンシュクを買ったグループChim↑Pomは食品サンプルを撒き散らして中央にロダンの接吻みたいなマネキンを置いてある。サンプルとは言え食品がぐっちゃぐちゃなのは見て気持ちがいいもんじゃないが、もちろんそれが狙いだろうなあ。あとエントランスにカラスの鳴き声と剥製でカラスを集めるプロジェクトのビデオが流れているが、おしゃれでイケイケで楽しい感じがなんちゅーか、うん、もっとストイックな感じでやった方が芸術家らしいよ……ってそういう人々じゃないんだろうけど。

加藤翼の巨大ベニヤ箱を引き起こし、引倒しプロジェクトは達成感が伝わってきますな。宇治野宗輝のサウンドマシーンというかガチャガチャ音を出す装置は、面白いけど、いろんな人がやっているような気がする。突然けたたましい音を出すものは俺は苦手じゃ。小金沢健人、壁じゅうにグラスハープの映像。うーん、グラスハープって、もちっといい音色じゃなかったか。米田知子、韓国の元軍事施設の建物のどうということの無い場所を撮って想像力に訴える写真。意図は分かるが……うーん、微妙だ。青山悟、写真に見えるが刺繍だよ。これも技だね。社会派っぽい視点がポイント。おなじみ森村泰昌はチャップリン独裁者の扮装。普通に面白いが、なんかメッセージがまともだなあ。ダムタイプのビデオは85分かかって、途中からは入れないので、残念ながら見てない。

帰りにポスターを見たら、見覚えのないヤツがあったが……何か見落としたか……? ログズギャラリーの部屋も見落とさずに入ったのだが。ダムタイプか? (あとで分かったが、小金沢健人に他のがあったらしい)

7月4日まで。ボストン展行くならこっちも行ってほしいが……内容というか趣向が違うからなあ。客層も違っているし。

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2010年4月24日 (土)

ユトリロ展(損保ジャパン)

なんとポメラ使用を禁じられた。通信機器じゃないと言っても「今回は特別で」とか「他のお客様のご迷惑に」とか言うだけで聞き入れてくれなかった。電波も光も出さないのに何が「ご迷惑」なんだよっ。まあ電子機器を使っているだけで不快になる輩もいるのかもしれん。音声ガイドなら電子機器でもいいんかい。

で、全部日本初公開ということで、期待はそこそこ、というのも秘蔵だから初公開なのか、大したこと無いから今まで見せてなかったのか分からんからです。

何とかって人のコレクションで、結果的には……うーん両方かな。でも量がすごい。イヤというほどユトリロ漬けになれる。まずまずのヤツがチラホラというところ。最初の「モンマニーの風景」は初期の頃なんだけど、見たこと無いほど塗りたくっている。最初の方にある「ラバン・アジル」はおなじみの場所と構図でユトリロは何度も描いてるんだけど、これはかなりダメな方で、要するに大量に描いてその中でたまたまヒットしたんじゃねえかって感じがしますな。まあ、ユトリロとしては、アル中のリハビリのために描いてたんだもんね。「バイアン通り」はかなりいい……んだけど、なんか覚えてないや。ポメラを封じられたので鑑賞後に書いてるのじゃ。「サン=バルミティ広場と教会」の青空がいいね。ユトリロの空は曇りが多いが(そうでもないのか)。「パリ北部の城壁跡」の腰デカ女の群がいいぞ。「セーヌ教会」の雪景色、「クレイエット城」の整った城の描き方は驚ける。「サン・ミッシェル教会」の塔の高さの描き方がうまい(のか?)。「シャトゥの通り」のスッキリ感もいい。後半になると、牢屋の中で奴隷のごとく描かされていたにしては高いアベレージを保っている。まあ高額になったからもう何でも描けばよかったのであって、技法などはとやかく言われなかったのでしょうな。その辺が、ちょっかいを出されたら崩壊しちゃったアロイーズとは違うところかな。

これもズバ抜けたものというよりまず数があるのが魅力。いい絵ばかりじゃないってのもご愛敬で。月休7月4日まで。

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2010年4月21日 (水)

のこされかん

毎日仕事じゃ時間に追われ、帰ったら子供の相手をして寝るのが遅かったり、一緒に寝ちゃったりで、とにかく毎日自分の時間が消燈後でスズメの涙ほどしかない。日記でも書きゃその日はおしまいだ。

mixiなんぞで詩のイベントにたっぷり参加して、その後打ち上げまでがっつり参加して、なんて書き込みがあった日にゃあ、こっちは「取り残され感」にさいなまれる。自分があずかり知らない場所で、文化が音を立てて進行しているではないか。自分に時間が出来た頃には、もう、みな手に届かない遙か先を歩いているんじゃなかろうか? もっと怖いのは、自分がそれに対して何とも感じなくなっているかもしれないってことだけどね。

せめてポメラが立ったまま使えないものかねえ。ケータイをもう少しグレードアップするか。ツイッターも今のケータイで見るにゃあイマイチ不便だ。とてもフォローが増やせない。

あー、たちまち12時を過ぎたな。寝るか。

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2010年4月18日 (日)

ボストン美術館展(森アーツセンターギャラリー)

初日の朝一に突入。雨だったこともあり、まだそんなに混んでないが、だんだん混みだすんじゃねーか。

かなりの鳴り物入りで、ざっと見た時は中の上ぐらいのがそこそこ揃っている程度かなあ、と思ったがなかなかどうして結構いいのが並んでおる。それより出品リストが無いのが痛い。訊いてみたが、図録に全部出てますなどと寝言を言われた。バイトらしく「出品リスト」すら知らなかった。メモ帳も持ってなかったため、一室見てはポメラで書きを繰り返していた。

最初は肖像。レンブラントは2枚で、大きくて見栄えがする……うーん、大きいってだけで普通かもしれん。ヴェラスケスとマネは悪くはないが、なんかもっといいヤツがあったと思うぞ。ドガのなんたら夫妻の、不安げな表情がいいね。あとはコローの「バラ色のショールをはおる女」。この普通でない雰囲気の人物画、やっぱこのぐらいじゃないとオレ的に面白くない。

次の宗教画は、結構気合い入れて持ってきたと見える。ムリーリョ、グレコ、ミレーが並んでいるのは壮観。ムリーリョの「鞭打ち後のキリスト」は多分相当の名品なんだろうけど、キリスト教者じゃないから真価はイマイチ不明。あと、バッサーノという知らん人の「キリストの嘲弄」が気になる。デル・カイロって人のはカラヴァッジョ風……ってことはまあカラヴァッジョの方がいいってことかな。

オランダの室内。ごめん、よく分からん。

描かれた日常生活。コローの人物画が2つ。コローの人物画はもっと評価されてよいな。ミレーの「馬鈴薯植え」は、ひさびさに見るミレーらしいミレーですな。ルノワールは2枚ほど。こないだルノワール展見たこともあり、最初大したことねえなと思ったが、「ガーンジー島の海岸の子どもたち」の際だった明るさはなかなかいいぞ。

モネの冒険、のコーナー。モネがずらっと並ぶ。これも最初、あーよく揃えたなーぐらいの印象だったが、よく見るとうむむと唸るものがあるね。「小クルーズ川の渓谷」はモネとしては異色な感じで迫る渓谷がよい。「ジヴェルニー近郊のセーヌ川の朝」はまさに様式美に到達(なんか東山魁夷みたいだけどな)。晩年の睡蓮はもっとブッ壊れたのを見たことがある。

風景画の系譜。ライスダール、テオドール・ルソー、コンスタブルと手堅く並んでいるので見なさい。次がコローなんだけど、ごめん、もっとすげえの描いてるだろ。味の良い風景画の後はクールベさんの「森の小川」でキマり。クールベさん、あんたすごいよ。シスレーの「サン・マメス」もの2枚は、「濃い」感じが今までになくいいね。ゴッホの「オーヴェールの家々」は筆致は狂ってて好きだが、色がマッドでない分、オレ好みじゃないな。実に惜しい。ルノワールの険しい岩山は意外でいい感じだ。

静物と近代絵画、はファンタン・ラトゥールがあるが、なぜここに? あと最後にマティスがひっそり。

無休6月20日まで。ズバ抜けたものは無いんだけど、質量共に手ごたえあり。手堅くキメる感じで今のうち行ってみよう。

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2010年4月14日 (水)

ネコ刑事

http://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=tkino&BookId=3

……続く

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2010年4月10日 (土)

ないらんかいいらんかい

ツイッターで美術関係を見たりしていたが、「内覧会に行きました」だの「内覧会に招待されました」だのをいくつも見たりして、さらにネットで「美術展 内覧会」とか検索すると、どこそこの内覧会招待されたので行きましたとかいうのがドダダダダと出てきたりしてなんじゃこりゃ? 報道関係とか主催者の関係……だけでなく、何か特殊なコネを使って、常に内覧会で美術鑑賞しているヤツラがいるのではないか? いや、いるに違いない。秘密結社みたいなのがあるに違いない。美術館同士で招待しっこしているのか、何か特別なプレスを装っているのか、ある種の圧力を持っている連中か分からないが、どんなに話題の激混み必至の美術展であっても、常に内覧会にまぎれて悠々と鑑賞している人種がいるに違いない。ああ悔しい羨ましい妬ましい。そういう連中は我々のように身銭切ってしかも混雑している美術展に足を運んでいる一般庶民をバカにしてるんじゃないだろうか、いやしているに違いない。してやがるんだちきしょう。「なーにわざわざ金払って混雑する美術展いっちゃってやーだねー。やっぱ内覧会でゆっくり見ないと鑑賞したってことにゃならないんだよオーホッホッホッホッホ。パーティもあるしねーオーッホッホッホ」 あーくそーすっげームカつく! 見つけたらタダじゃおかねえぞこのやろう!

……などと、ここ数日思っていたが、別にそういう連中がいるわけでもなさそうだ(いや、いやっぱりいるのかもしれないが)。

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2010年4月 7日 (水)

えるいいいでいっ

豆球LEDが暗すぎるんで替えてもらった。替えてくれた。でも……やっぱりまだ暗いな。前回0.2Wで今回0.5Wだから2.5倍明るいはずなんだけど、人間の感覚ってやつは指数関数的なんだよね。つまり倍ぐらいになってやっと1段階上がった感じになるってヤツ。例えば工事の騒音なんて、半分に減らしても人間の耳には1段階下がった程度の音に聞こえるってわけ。

それにしてもLED選びは難しいなあ。

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2010年4月 6日 (火)

えるいーでぃ

部屋の常夜豆球が切れたので、思い切ってLEDのを買ったんだけど、えれえ暗い。窓の外からの街灯の間接光の方が明るいじゃねーか。照明でもなんでもないじゃん。なんだこりゃ? もう一つ懐中電灯の電池がなくなったんで、これも思い切ってLEDライトにした。こっちはバリバリ明るい……が、直接光を見ると目が痛いので、何かヤヴァい光線が出ているらしい。それにしても本体が温かいんだが。LEDって熱を出さないんじゃなかったっけ? これ、電池のエネルギーが光に変わらず熱に変わっているということで、変換としてはマズいんじゃないか? 本当にこれ低電力なのか?

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2010年4月 5日 (月)

クリストとジャンヌ・クロード(21_21 DESIGN SIGHT)

ミッドタウンにあるここに入るのは初めてだ(土曜に行ったの)。コンクリート打ちっ放しの地下施設は昔流行った「ポストモダーン」みたいな感じだな。ガラスのピラミッドだと記憶していたが、違った。窓が全体が三角形なんだな。それにしても入り口がわかりにくい。デカい窓ガラスみたいなところが自動ドアなんだよね。

おなじみクリストは、橋を包んだり建物を包んだりで、非日常風景をドカンと出現させるんだけど。私は実物を見たことがない。それもそのはず。場所は海外とかだし、期間が2週間とかえれえ短い。そのくせ実現交渉期間は十何年とかだったりして、まるで打ち上げ花火だ。ちなみにジャンヌは奥さんであり協力者。先頃亡くなったそうな。

年代ごとのパネル展示で、最初はそこらのものを包んでいて、それから机上で包んだりして合成写真にしたりして、これじゃ飽きたらずに実際にやっちゃう。包むだけじゃなくて、島の周りに布を敷くとか、とにかくスケールが恐ろしくでかい。

実際の作品も展示中。ただ、当然実際の作品は、そこらのものを包んでいるだけ、とかで、大プロジェクトに比べると「雀の涙」という感じだ。

実現しなかったというのも多いんだけど、驚いたのはドタキャンが一つあったんだって。バルセロナの……なんだっけな、高い像だかを包むやつで、数年がかりの交渉でやっと許可がおり、材料も作業員も準備万端で待ってたのに、二人が来ない。キャンセルの電話があって「興味がなくなった」だそうだ。うおおお、大プロジェクトを進められるってだけで凄いんだけど、それを非情にもキャンセルできるってのがアーティスト魂っていうか、芸術に身を売った凄さというか、私のような小心者じゃできん真似じゃ。

今進んでいるのは、河の上に河に沿って布広げちゃうやつと、大量のドラム缶でピラミッドみたいな構造物(高さ150mだった)を作っちゃうやつ。見たいけど海外だもんなあ。

明日でおしまい……だったよな。

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2010年4月 4日 (日)

わがみをけずったかつどう

昨日、例によって新宿の模索舎と中野のタコシェに「モテる美術鑑賞 Vol.32」を置いてきました。その後風邪でダウン。身を削って配ってきたんだ心して読んでくり。

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2010年4月 1日 (木)

いえなんかかいません

エイプリイルフールだぴょーん……って、別に誰も引っかかってないようだ。

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いえをかうことにした

3つ先の駅に、駅直結のタワーマンションが新しくできるというので、思い切って買うことにしました。人気の部屋は抽選になるらしいですな。
資金はあるのかって? 全く無いけどいい方法を考えてあります。私は今まで約40年間、宝くじというものを買ったことが無いのです。つまり私には40年分の「ビギナーズラック」があるはずだ。これはアテにできるであろう。5月頃に「ドリームジャンボ」があるはずなので、これをドドーンと買うわけです。1等2億円とはいいませんが、2等の1億円ぐらいは当てる自信がある。毎回買って外しているヤツラと
は違うもんね。絶対に当たる。さあ家買うぞ。

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