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2011年1月31日 (月)

宮芳平展(練馬区立美術館)

知らなかった画家であるが、というかほとんど無名なのであるが、近場なので行ってみたのです。大正から昭和の時代で、高村光太郎やら村山槐多と交流があったそうな。個人誌「AYUMI」も出している。

入ってすぐの油彩は、フォーヴのような荒い描線の風景画なんだけど、色が地味。うむ、これだけだったらパッとせん。しかし本領というか面白いのは1922年頃の一連の紙のインクの小作品。解説にある通りモーリス・ドニ風なんだけど、結構心象描写が強い。「空虚」とか「罰」とかはただ人物が立っているだけなんだけど、今の時代にもウケそうな、うーんそうだな、今時のアーティストが描いてたっておかしくない感じだね。これらの人物には時に顔や肌にも背景と同じような模様が刻まれていて、背景に同化するような、半分人間でないような印象を与える、その様子は、レメディオス・ヴァロが描く人物に似ている(ようなそうでないような)。もっと言えば、河原温の衝撃作「浴室」はこれの発展系じゃないかって感じもする(しないか)。そうそう「浴室」ってタイトルのもあったよ。

裸体の男女が何か高いものを見上げる「無題」は傑作品。「聖夜」もドニ風といえばそんな感じの夜の様子。傍らにその「聖夜」にまつわる詩も出ている(詩も書いたのだ)。そうだな、横浜で見たドガの詩よりはうまいよ。

入場無料でこのレベルは大いにお得だが、電車に乗ってわざわざ来るべきか否か。うーん駅から近いんでぜひ来てね。
ガキどもの書き初め展が同時開催なんで、子連れも多かった。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/

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