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2013年1月 9日 (水)

白隠展ブロガーナイト(Bunkamura ザ・ミュージアム)

展覧会そのものについては一度書いているのでこっち
応募して招待された。やったぞ。企画者の話が聞ける~。もちろんブロガーに宣伝してもらうための企画でもあるが、やっぱり聞けば行きたくなる話が満載なんだな。ちなみに会場は白隠の達磨の絵に囲まれたスペースで(ここ、達磨に囲まれるんで、近頃、渋谷のパワースポットになっているらしいぞ)、床に座布団を敷いて開始。お話は今回の監修者である山下裕二先生、主催者の広瀬麻美氏、高名なアートブロガーのTak氏です。尚、写真は主催者の許可を得て撮影されております。
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さて、主催者としては構想12年だそうです。目玉でもある門外不出だった「朱達磨」(下の写真)をはじめ、ほとんどが普通の美術品じゃなくて要するにお寺のお宝。出品するための交渉に説得に大変で、そのお寺も40ヶ所以上。もちろん快く貸してくれるところばかりでなく、檀家が集まって会議を何度も開いた上で出品を決定、なんていうのもあったり、場所が東京の渋谷と聞いて危険な若者であふれているのではと考えたり、会場名を聞いて文化村という「村」が東京にあるのかと驚いたり、長くは借りられないのも多くて普通の美術展みたいに巡回できない。つまり要するに白隠をこれだけ一同に集めるなんてことは、極めて困難かつ貴重。もう二度とないかもしれない。ありがたいもの好きなら行くべき企画です。
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えーそれからメモったところでは……ちなみに参加者はブロガーですからね、ほとんどの方があれこれメモってますが、手書きも多いながら、スマフォのフリック入力を使っている方もチラホラ。ノートパソコンはいなかったな。ポメラは見たところ私一人のようでしたな。ポメラいいよぉ。打ちやすいし起動早いし電池余裕で持つし……いやいやいやポメラの宣伝してんじゃないな。まあさて、Bunkamuraギャラリーって認可として国宝、重文が並べられないそうです。でも白隠には幸いというかどっちも無くて、一番貴重かつ大作でも問題なく置けたという。単に知名度のせいで。「朱達磨」なんかはそのうち国宝になるかもしれません。会場設計は広瀬氏だそうで江戸博で行った五百羅漢展と同じだそうです。確かにあれと似た感じ。見やすいですね。今回は六角形構造。表面はガラスではなく高クオリティのアクリル。運搬はクロネコに美術品専門のすげえプロ集団があるそうで、いかなる貴重なお宝でも運搬はもちろん展示梱包までできるそうです。

それから作品そのものの話、私なんぞは仙厓と同じようなものかと思ってしまったが、その話題も出ましてね。仙厓は白隠よりかなりあとだそうです。山下先生としては併称したくない。白隠は誰とも比べられない。やっていることが違う。白隠は命がけで、あくまで絵を禅のためのツールとして使っていた。一方仙厓は命がけじゃなくて、どっちかというと癒し系。コミカルであるそうです。これは私の印象としても厳しい自画像やら大燈国師像を見て納得するところであります。
その自画像を見る限り、斜視だったんじゃないかという話。下描き線と大いにずれるという話。観音だけは丁寧に描いてて下描き線とずれない、あれは母の面影、マザコンであるという話なぞ。
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「南無地獄大菩薩」という作品。これは天国も地獄も表裏一体、ということで、ジョン・レノンの「イマジン」を彷彿とさせる、また、イマジンが禅から来ている説もあり、映画版ではなんと壁に掛かった白隠の絵がちょっと映るそうです。うーんしかし……「イマジン」ってもちろんいい歌なんだけど、その評価というか使われ方は私は好きではないのね、なんか平和主義者が平和平和言ってりゃ平和が保てるってな妙な認識(イデオロギーか)を正当化するのに「イマジン」を出してくるのね。平和を保つってのは実はものすごく困難で実際的な行動しないといかんと思うのよ。特に領土問題なんかある場合はさ、それをだな思ってるやら言ってるだけで平和が……いやいやまあいいや。ともあれ「イマジン」がそういう社会的平和云々ではなく、あくまで内面世界の統一感みたいなものを歌っているとしたら、むしろ禅に近いのだと思います。ただやっぱり「イマジン」と同じって簡単にドヤ顔するのはちょっとなあ……031

キュートな「すたすた坊主」の「すたすた感」の話。鬼味噌の話。作品の質からして、認知度とのギャップが60年代の若冲に近いという話。今でこそメジャーになった若冲も、60年代はほぼ無名。今の白隠はそれに近いという、今回の展覧会は伝説になるかもしれないぞ。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_hakuin/topics/bunkamura.html

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