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2013年3月25日 (月)

ミュシャ展(森アーツセンターギャラリー)

ここんとこ家引っ越してて、美術展行ってないの。ひさびさであったがや。

ミュシャ展といえば、最近は展示即売みたいな筋の悪いのが多いようだ。まあそういうのは概ね入場無料だったりするんだけどね。今回のは千五百円も取る(しかも展望台は行けんの)んで、今まで見たこと無いようなもんが展示されているに違いないと期待もしたり、いやあ今更ミュシャかよと思ったりもする。で、行ってみました。出品リストが無いんだって(メモ帳も忘れたんで余ったレシートにメモった)。手荷物預かりもロッカーも無いやんけ。ケチいですな。

最初に珍しく家族の肖像とか。中でも「ジリの肖像」という息子の肖像画があってね、普通に可愛いよ。それから定番の芝居のポスターとか広告とかがずらずら。だいたいこの辺が一番混んでいる……んだけど、この辺はアール・ヌーヴォー展とかでも普通に見とるんよ。サイズのデカいのもあって、珍しいといえばまあそうなるが、ここは一つ美女ポスターは軽く見ておいて、「悪魔とトゥワルドフスキー」みたいなダークな挿し絵原画に注目。あとは「装飾資料集」の習作などがあり、描線を楽しんでみたい。やっぱミュシャみたいな印刷系は完成作がしばしば見れる分、習作の方が新鮮。

広告ポスターだけでなく「四季」なんておなじみ美女作品も展示。中でも「四芸術」は習作と完成作が並んでいるけど、習作がイケる。「絵画」や「ダンス」なんぞは習作の方がキレのある表情をしている感じだ。それから描写の参考にしたのか裸婦の写真がいくつか。ほほう。

だんだん展示内容が民族化してきて、パリでウケていたミュシャもスラヴ民族愛に目覚めて、そのための芸術を生み出すべく活動するようになる。絵画では「百合の聖母」なんかでチェコの民族衣装が出てきて、「ヤロスラヴァの肖像」も、これ娘だったかな。スラヴスタイルだよね。あと戦場とかのスケッチで暗い絵が並んでてね、うん、気持ちは分かるんだけど、これはミュシャの良さじゃないなあ。噂の民族愛大型絵画連作の「スラヴ叙事詩」は映像だけ。おいおい千五百も金取っておいて一枚も来ておらんのかい。まあ来ないよな……いやでも以前1枚だけ来てるの見た気がするが。まあそれでも「スラヴ叙事詩」関連コーナーは充実。習作もあるでよ。あと、民族愛とミュシャの技法の双方が冴えるポスター関係はおすすめ。「モラヴィア教師合唱団」とか「脅威」の習作とか。甘いだけじゃないミュシャが楽しめる。

会田誠展と併せて二千五百円で行った方がいい気がするな。
http://www.ntv.co.jp/mucha/

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