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2013年5月19日 (日)

レオナルド・ダ・ヴィンチ展 天才の肖像(東京都美術館)

ダ・ヴィンチだもんなあ、そんな凄いの来ないよなあ。期待もそこそこに行ってみる。なんか今日は親子ふれあいデイとかで、小学生以下の子供がいりゃあ半額……なんだけど、中は暗いし地味なのも多いんで、子供が小さいとちょっと厳しいな。現に爆泣きさせてるのもいた。

目玉は……一応油彩の「音楽家の肖像」というのがあるんだけど、むしろそれより「アトランティコ手稿」という手描きメモ。解説ビデオでは「完成を気にすることなく書けたんで、本当に言いたかったことが分かる」とか、まあ物は言いようですな。手稿は他にも「ウィンザー手稿」というのもあるんだって(それ以外もあるらしいが)。

一階はこれらのもの所蔵の「アンブロジアーナ図書館」の紹介。ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」の模写とか、マルコ・ポーロの「東方見聞録」の手描き写本なんかがあって、おお、とか思うが概ねどうでもいい内容で、しかも展示空間もスカスカで、何となく来たのを後悔し始める。

二階がいよいよダ・ヴィンチの手稿。メモといやあメモなんだけど、機械のスケッチや幾何学的な図形などはなかなかイケる。幾何学的な「影の理論の習作」「幾何学的習作:『月形』と円の分析」なんかを見ていると、おおこれが天才の頭の中かと思ってしまうのは私だけではないはずだ。ただ、問題はこれがあくまでダ・ヴィンチの考えている幾何学的な図なのであって、彼の脳味噌の抽象的表現ではないことだ。自分が何を感じているかを考えると、意外とこの点が誤っているのだ。まあ、楽しめりゃいいんだけどさ。そういえば、文字が右から左の鏡文字になっているようだ。これどこかに解説あったかな? 機械もの「複数の弩を装備した歯車の素描」なんかはイメージがはっきりしてて面白い。「永久機関のスケッチ」。これも面白いんだが、エネルギー保存の法則と摩擦により、永久機関なんて存在しないんだよね。この手稿においてダ・ヴィンチはどういう仕組みを考えたんだろう……って解説で書いてくれよそういうことをさ! 他の機械ものもそうなんだけど、幾何学的や工学的な興味を持った人へのフォローが弱いんだよね。開催者側が先の誤りをおかしているんじゃないだろうかね。まあ、図録見たら一応書いてあったけどね、文章で。図で説明してほしいな。

この部分が終わったら、あとはまたどうでもよくなっちゃった。そういえば有名なヘリコプタとか、無敵戦車とかの手稿を見たいものですな。今回有名なものはあったかな…… あれらはどこの手稿なんだろう。

三階は割と派手目に油彩。ダ・ヴィンチの「音楽家の肖像」は唯一の男性肖像画だってさ。ありがたく見ておこうぜ。他は同時代の絵だ。

手稿は予習でもしてった法がいいが、天才の頭の中の抽象表現だと割り切って楽しむ方がいいかもね。
http://www.tbs.co.jp/leonardo2013/

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