« オディロン・ルドン展(損保ジャパン) | トップページ | エミール・クラウスとベルギーの印象派(東京ステーションギャラリー) »

2013年6月 8日 (土)

ファインバーグ・コレクション展 -江戸絵画の奇跡-(江戸東京博物館)

アメリカのファインバーグ氏のコレクション。評判がよさげなんで行ってきただ。最初に虎の絵があってね、なんかにゃーにゃーしてるんで応挙かと思ったら宗達ですって。

最初のコーナーが「琳派」だぜ。いやぁ通ですなファインバーグさん。そうだよ日本美術の様式で世界に通用するのはまず琳派なんよ。といってもボク腐るほど琳派見ちゃったんで、相当なモノじゃないと驚かないの。例えば酒井抱一の「十二ヶ月花鳥図」いいですね。キマってますね。でももうボクには普通なんだよこれ。それより宗達の「楓図屏風」。おお、宗達でもうここまで様式ができてたのか、という驚き。レベル高いぜっ。それから鈴木其一「大江山図」もいいが普通だ。それよりも其一は「山並図小襖」これは山々が連なっているんだけど、手前のが大波のようなデザイン。其一ちゃんはこれくらいケッタイでないとおもろない。

えー次は「文人画」。文人画ってイマイチ意味が分からなかったんだが、要は中国のインテリのマネっこなんだって。うん、あまり興味ある分野じゃねえだ……と思ったが、結構イケてるのもある。巨匠池乃めだかじゃなかった池大雅「雪竹図」竹に雪を墨だけでバシッと描いてる。レベル高っ。紀梅亭(きのばいてい)って人の「蘭亭曲水図」は、画面を埋める仰々しい感じが迫ってくる。なんかミヅマアートあたりが好きそうな感じだな。岡田米山人(おかだばいさんじん)って人も同じくうねうねの木が目を惹く妙な絵を描いているタイトル「蘭亭曲水図」って梅亭と同じか。今日はこのくらいにしといたる。

次は「四条丸山派」丸山応挙を中心としたヤツラだ。応挙の「鯉亀図風炉先屏風」ううむ、うまいですな。リアルですな。「孔雀牡丹図」もそうだけどやっぱ写実入ってますな。フォロワーがいるわけすな。でもなんで虎だけにゃーにゃーだったんだろう、虎を見たことなかったのかな。ちなみに応挙の虎は今回ありませんがね。しかし四条派って、うまいけどそうおもろないのね。鈴木松年って人の「月に雲図」みたいに月が球体っぽくて遠目で見て愉快だ、なんてのはあるけどさ。

さて「奇想派」うむ、期待できますな。伊藤若冲、キタ――――――(゚▽゚)―――――――っ! 「菊図」うわこれ、枝が細っ。どう見ても菊が乗らんでしょう。でも、そこが面白い。葉も変だし。いやそれより「松図」に衝撃。なんじゃこりゃ若冲八十歳の作品。「旺盛な創作意欲で描いた」とか解説にはあるが、これはもう変わった松の絵なんかではなく、抽象画だと思って鑑賞した方が普通に見れる。晩年のモネもそうなんだけど、対象を変わった感じで描いてるつもりが、意図せず抽象画に足を突っ込んでいる場合が少なくない。それにしても若冲恐るべし、以前見たモザイク画もそうだけど、現代アートとして展示されてても全く違和感が無い(ちなみに例のモザイク画を調べたら若冲じゃないんじゃないかって説もあるのね。うーん、分からんでもない。印象が今風過ぎるんよ。空の感じとかさ)。さてさて、曽我蕭白が3つぐらい。お約束だね。うん、いいよ。長沢芦雪「梅・薔薇に群鳥図」うむ普通だな。「富士に群雀図」雀三羽が同じ格好で降りてきている。

「浮世絵」うーん、南蛮屏風にはじまり、初期の肉筆とかがあり、目に留まったのは東燕斎寛志「見立孟宗図」うーむ「萌え」ですな。それから磯田湖龍斎の「松風村雨図」は在原行平が海女にどうたらとかいう話らしいんだけど、海女の顔が「当世風」だって。要するに今でいう時代劇アニメに出てくる娘を今時の萌え萌え美少女にした感じだわな。江戸浮世絵なんてそんなもんなんだって。なーにが「浮世絵は江戸庶民の生活を描いた」だバカタレがっ。美人画なんて今のアキバに並んでいる萌えイラストと大差ないんだよ。なーにシミジミ鑑賞してんだぶゎ~か。さて初代豊国の美人画「見立松風村雨図」がある(あれ、さっきと同じテーマか)。うーん、豊国はもっとうまかったはずだが、なんだこのシャクレアゴは。当世風か。終わりの方、祇園井得「化粧美人図」よっ、京都系のエグいヤツ。最後は北斎の「源頼政の鵺退治図」でキメだ。鵺を描いてないで、赤い光線で存在を表すニクいヤツ。八十八歳卍の衰え知らずでナイスなヤツだ。

前期後期で展示替えが結構あるようだ。
http://edo-kiseki.jp/highlight.html

|

« オディロン・ルドン展(損保ジャパン) | トップページ | エミール・クラウスとベルギーの印象派(東京ステーションギャラリー) »