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2014年2月23日 (日)

ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡展(松濤美術館)

松濤美術館がリニューアルしたぞっ……といってもエレベータの中ぐらいしか違いが分からんかった。
今回の企画は50年前のアート、ハプニンググループ、「ハイレッド・センター」。名前は聞いてたし、試験に(この場合美術検定だが)出る。メンバーが高松(ハイ)、レッド(赤瀬川)、センター(中西)なんだけどさ、赤瀬川以外思い出せないし、イヤらしいことに試験も赤瀬川以外で出るのね。まあいいや。その活動の紹介(写真とか)であり、イベントで使ったモノが展示されていて、説明も充実してる。うむ素晴らしいな。でもあんまり見てて面白くないのは、やっぱり「現場」じゃないんだよね。こんなに面白いことをやってました、というのを見せられれば見せられるほど、なんかカヤノソト状態になってくる。この企画で心底楽しめるのは同時代体験者か、勉強好きか、チョウチンモチだけであろう。

赤瀬川の有名な1000円札模写も出ている、というかあれはハイレッド・センターでの活動なのか。時々見るドアに影が映っている絵が、高松次郎。そうかそうだったんだ。中西夏之はアルミの洗濯バサミいっぱいの作品。これ、自分の体に付けたりもしている。あと、電車の中で白塗りのパフォーマンスがあったり、帝国ホテルでシェルターの販売をしたり、それで小野洋子が来ていたり、町を掃除したり、屋上から物を落としたり。1000円札裁判の経過があったり……ってのの記録。いずれも面白くてまた現場でないが故に面白くない……だから実はそんなにちゃんと鑑賞してないのじゃ。すまん。

今、目立って「行動」しているグループとしては日本じゃChim↑Pomぐらいだろうか。アレをロクデナシ集団と見る向きも多いようだが、でも世の中にインパクトを与えるべく行動していることには違いない。今回の企画の中に、「敗戦記念晩餐会」の記録があって、誰かが自分の体に焼き印押しちゃうって内容があったんよ。自分の体で二度と消えないものを一イベントのために刻印しちゃう。これがなんかゾクッとするが(まあそう珍しくないのかもしれないが)、そういえばChim↑Pomに、体の上で入れ墨マシンでコックリさんをやって彫っちゃうってのがあったのね。あれを思い出した。

きっと当時も「あいつらはバカタレども」なんて言われていたことは想像できる。しかし同時代体験ってのはすげー貴重なんだから、今時のアーティストでも色々バカにせずに味わっておきたいもんだ。終わったあとで企画展を見て後悔せんようにな。
http://www.shoto-museum.jp/index.html

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