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2014年5月11日 (日)

超絶技巧 明治工芸の粋(三井記念美術館)

超絶技巧ってぐらいの、明治時代の工芸のバカテクを堪能できる。細密なものがあるのはもちろん、本物そっくりなんてのもある。細かいことは考えずに驚ける企画だぞ。ただ、ケース越しで顔を寄せられないものも多いもんで、ガラスにゴンしている客もしばしば見受けられる。単眼鏡とか持ってたら持参することをおすすめ。

まあ工芸は私はあんまり見ないもんで、適当に紹介。最初の展示室はベスト版みたいなもの。七宝の細かいのもあるが、私の好みは象牙彫りの自在海老。自在ってのは関節が動いて自由に形を変えられるもの。超リアルで、魚介の市場に置いてあっても何も分からない。あと金属の自在海老もあったぞ。漆もそんなに好みではないが、「渦文」という超細かいぐるぐる模様はすげえ。作っていると気が狂ってくるんじゃないかと思うぐらいじゃ。「薩摩」という薩摩の焼き物も1点。茶碗なんだけど中に細かいぶつぶつがある。で、これが全部チョウチョなんだって。ぶつぶつにしか見えないのだが。これルーペがあるよ。それから奥に象牙と木で作ったタケノコ。なかなかデカい。タケノコだよこれ。それから次の間に刺繍絵画。細かい。うーんしかし、これは最近のコンピュータ連動の機械でもできそうな感じなので、視覚的に新鮮かというとそうでもない。もちろん手で作っているんだから驚きなことではあるのだが。

次の部屋に七宝がずらっと。細かくてきれいだ。小さい花瓶は花瓶のミニチュアに見えますな。ウィスキーのミニボトルみたいな。それから金工。金属製でいいのはやっぱり昆虫ですな。大きさもそっくり同じコオロギや鈴虫がいるぞ。本物をとっつかまえて金属化させたみたい。そしてその部屋の中央に、安藤緑山の牙彫・木彫の野菜や果物。これがまあすげえ。ナスだ、トウモロコシだ、パイナップルなんかそのままだ。みかんもそっくり。皮がむいてあって、その中の青カビまであるぞ……ってそれ青カビなのか? みかんの青カビは外側だろうからむいた中に表現されているのは何だ? まあとにかく、そこらの八百屋で買ったものがそのまま置いてあってもおかしくないリアルさ。

それから自在がいっぱい。やっぱ蛇だよな。でも昆虫も捨てがたい。自在の紹介ビデオで動きを確認できる。牙彫りはカニがいいですな。えーそれから刀装具。これも細かい装飾だけどイマイチ興味が湧かない。こないだBunakmuraで見たヨーロッパの武具も装飾的だったけど、やっぱ武具は武具らしく、装飾的ではなく無骨で実用的であるべきだと思っちゃうもんでね。印籠もあるが、この辺でなんかもう疲れちゃった。次の部屋で漆工。これも渦文のがいい。最後が薩摩。輸出品として大ウケだったそうで、なんかもう限界まで細かい意匠という感じだね。

売店になぜか山口晃グッズ(掛け軸)があり、それが馬バイクとかで、そこだけ妙でなんじゃと思ったけど、チラシに山口晃がコメントマンガ描いてるのね。
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

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