« キネティック・アート展(損保ジャパン) | トップページ | 「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー) »

2014年7月16日 (水)

オルセー美術館展(国立新美術館)

人間ドックが終わってからヤバいおなかで出撃……って確か2、3年前に同じシチュエーションだったよな。それにしてもド平日のくせに混んでやがる。まったくジャップは印象派好きだな。今回の中心はマネなんだよね。出だしと終わりをマネコーナーにしている「どうだいセンスいいだろう」的な構成。

最初の「マネ、新しい絵画」コーナー。ここに例の目玉の「笛を吹く少年」がおる。これ何度も見てるような気がするんだが気のせいか。他はなんだ、マネの静物とか。

次に「レアリズムの諸相」コーナー。現実を描くってことで、バルビゾンの農村ものもある。おなじみクールベさんもいて「市から帰るフラジェの農民たち」うむ、リアルだが……まあ普通だな。むしろその前のラファエリの「ジャン=ルー=ポワトゥーの家族、ブルガヌーの農民たち」の方が疲れた人にリアルを感じちゃう。まあでも、ここの目玉はやっぱミレーの「晩鐘」だよな。傑作中の傑作だな。これがいいと思わなかったらそれはあなたミレーの鑑賞には向いてないんだ。あのほら遠くに教会の尖塔が見えるであろう、オレはあれのモデルとなった教会を見たことあるんだぜっ……まあツアーバスの中からだけどさ。

次は「歴史画」のコーナー。アンリ・ポール・モット「ベリュスの婚約者」うむ、暗い中白く浮かび上がる生け贄の裸女だ。しかしエリー・ドローネの「ローマのペスト」がイイな、悪魔に指示する天使がカッコいい。

それから「裸体」コーナー。最初にギュスターヴ・モロー「イアソン」うむ大作だ。悪くない……が、ボクはモローなら水彩の方が好みだ。それからアカデミックVSレアリズムみたいな感じになっている。アカデミック側、ブグロー「ダンテとウェルギリウス」ダヴィッドかと思った。しかしすげえ肉体の激突だな。男の筋肉美ですな。これなら腐女子の大喜びさ。ルフェーヴル「真理」。理想美の裸女イコール女神イコール「真理」でオッケーじゃんという直球ストレートなアカデミック絵画。そしてアレクサンドル・カバネル「ヴィーナスの誕生」ぬぁに! これを持ってきちゃったんだ。オルセーの観光ガイドにも載ってんのに。よく持ってこれたな。ともあれ、世界で最も有名な女性ヌード画の一つだぞ。こっちは官能美といってもいい……要はエロいってことか? いやそれだけじゃなくて、そういう要素もあるけど非常にキレイだろって話。いやーおフランスのヌードは美しいざんす……と、これを鼻で嘲笑うのは我がクールベさんだ。「たかが裸体に理想なんか背負わせんじゃねーよバーカ。おまえらにはこれで十分」と「裸婦と犬」を展示。そこらのねーちゃんのヌード。尻はデカいし足の裏も汚れてるぜ。別の企画で見た理想風景とクールベさん風景画の対峙も面白かったな。対峙するとどんな小品でも引き立つ、この「一歩も引かない感」がクールベさんの魅力だな。

次「印象派の風景」のコーナー。おなじみのメンツ+セザンヌってところか。オレはもう印象派は飽きた。あーもう飽きた飽きた(と言いつつ印象派展には行ってるが)。しかしルノワールの風景画「イギリス種のナシの木」だけはよかったな。

「静物」のコーナー。セザンヌ! うーん、他にもっといいヤツ知ってるぜ。それよりファンタン・ラトゥール「花瓶のキク」おおっ! これは今回一番スゴい。迫る。精緻な花の描写に驚け。

「肖像」コーナー。うーん、デカいけど、どうでもいいのしかないな。いや、ホイッスラーの「灰色の黒のアレンジメント第1番」これ婆さんの横向き肖像で、そおっ、あのっ、映画版「Mr.ビーン」で出てきたヤツじゃないか。こんな大きかったのか。映画じゃもっと小さかったような。あとはモネ「死の床のカミーユ」妻が亡くなる寸前を描画。鬼気迫るモネの描線。セザンヌの「バラ色の背景の自画像」もちょっといい感じだ。見落とすなよ。

「近代生活」コーナー。ここはドガの「バレエの舞台稽古」おおっ! ドガにしては見事だ(というかオレ好みだな)。写実に近い方が好きなんだが、ドガってよく雑な絵がある(ような気がする)んよ。しかしこの絵は色調もセピア風にキマっているし。素晴らしい。あとはモネの「草上の昼食」マネのあれを意識して描いたらしい。大作でありながら……うーんあんまりよくないな。

最後「円熟期のマネ」で終わり。うん、ボク、マネってあんまし好みじゃないんだ。
まあよく持ってきたな。でも持ってくれば金になるしな。今度はコルモンの「カイン」を持ってきてくれ。あれまた見たいんだ。あとアングルの「泉」な。 http://orsay2014.jp/

|

« キネティック・アート展(損保ジャパン) | トップページ | 「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー) »