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2014年9月21日 (日)

「印象派のふるさと ノルマンディー展」(損保ジャパン日本興亜美術館)

損保ジャパンと日本興亜損保が合併したのら。「損保ジャパン日本興亜損保」じゃさすがに「損保」がダブるんで「損保ジャパン日本興亜」にしたものの、「ジャパン」と「日本」はいかんともしがたく両方残し、かくして「なにこれ『ジャパン日本』じゃんHAHAHA」というツッコミが入っちゃう事態に。オレだって「ジャパン日本美術館」って言いそうだっちゃ。
しかしサブタイトル「近代風景画のはじまり」なーんか期待できねーなー……でもデュフィがあるみたいなので行った。結果はまあまあよかった。

ノルマンディー地方の絵画を年代順に見ていくといったもんなんだけど、最初がね、なぜか英国画家でね、なぜかターナー。ターナーが来るとは思わなかっターナー……まあ小さい版画なんだけど。えーとその部屋はあと、どうということなくて、ロマン派だとかがあって、次の部屋のウジェーヌ・リザベイが理想の港風景みたいなヤツで、次はロマン主義から写実主義に行くってコーナー。カミーユ・コロー「オンフルール」! おおコロー……なんか小せえぞ。もっとデカくなくちゃコローらしくない。んんんん、もしやこの展示は全編この調子かと不安になる。ガキの頃のモネに屋外射精じゃなかった写生を教えたというブーダンがいくつも出ている。んんんん、大したことねえ。モネも1枚「サン=タドレスの断崖」。ちょい写実? あー、まああんましおもろない。なんかもっとズガッとクるのはないんかい。ここでやっとクールベさん登場。嬉しいことに3枚あるぞ。「海景、凪」うぉういいじゃん。この黒い、なんかよく分からん描画が印象派的にして印象的。次の「波」はストレート直球のクールベさん。見たことないヤツは見とけ。「海」もなかなか。その隣のブーダンの風景画と比べて見りゃあサルでも分かるな。ブーダンは印象派風の描画でがんばっているが、なんか印象に残らない。つまりこれ、自然を驚異と感じているか、ただの素材として扱っているかの違い。料理に例えると、自分の好きな味を追求するために素材を選んでいるか、素材そのものに驚異と魅力を感じつつ自分の味を追求するかの違い。前者ブーダン、後者クールベさん。格が違う。でもクールベさんとブーダンは親交があったらしい。そうなのか。

海辺のレジャーのコーナー。風俗入り風景みたいな感じの。概ねどうでもいい感じだけど、コルコスってヤツの「別れ」は女性像で、思い切り栗のれんじゃなかったクリノリンで、腰をぎゅっと絞って苦しそうだよ。あとルネなんたらとかいうヤツ「波」このヘタッピーが! 人物がいるからまあ描く目的が違うんだろうけど、クールベさんの描画を見習うっちゃ。えー、それから近代化に対する印象とかいうコーナーで、要は港? ブーダンの「ル・アーヴルの港、青空」……ってまだ理想風景やってんのかおめーは……え? 別に年代順の展示じゃないって? それから珍しく写真が色々。分からんからスルーだ。それからポスト印象派からフォーヴィズムのコーナー。シャルル・フルションとかいう人の「一日の終わり」、点描ではないが感じとしては新印象主義っぽい。ロベール・パンションとかいう印象派っぽい人の絵がいくつも並ぶが、どってことないもんで、見てると亡きじいちゃんが趣味でやってた油彩なんかを思い出しちゃう。あれも今思えば印象派だったな。次に、何これルソーの絵か? と思ったらなんとフェリックス・ヴァロットン「オンフルールの眺め、夏の朝」おお、なんか面白いな、この木々の絵は。シュールってほどではないが。ヴァロットン展での尻とワニと中年ヤンキーアンドロメダしか覚えていないが、いい絵を描くじゃにゃいか。そんで最後いよいよにデュフィだっ。11枚あるぞ。うーん、広い屋外ものもいいが、意外と屋内がいいのね。「ヴィレルヴィルのヴェランダ」とか。あとなんといっても「黒い貨物船」3つが強力。中でも一番デカいのは、もはや貨物船ではなく、黒いエリアとなり、街などの形を表す線は入り乱れ、ほとんど抽象画に近い。あとは、オリヴィエ・メリエルって人の写真がいくつも並んで常設展示があっておしまい。

しかし金券屋で安くなかった。なぜだ? 
http://www.sjnk-museum.org/program/current/2139.html

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