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2014年11月 9日 (日)

夢見るフランス絵画(Bunkamura ザ・ミュージアム)

実はあんまり期待してなかったんだが、なかなか、いや非常に、いやオレにとっては非常によかった。何しろヴラマンクが何枚もあったからな。

最初は印象派から、セザンヌ「大きな松と赤い大地(ベルヴュ)」なんだけど……うーん、なにこの「オレでも描けそう」感は。もちろん描けないと思うんだけど、精緻なわけでも色彩が見事なわけでもないのだが。セザンヌは静物の凄さは分かるが、どうも風景は猫に小判だにゃ。シスレーがあり、モネが何枚も……もう飽きたが……「エトルタ、夕日のアヴァル断崖」はイメージが明確でやや新鮮か。「睡蓮のある池」がちょっと渋めでいい。ルノワールは何枚かあるが、とりあえず「花をつむ裸婦」のデブ専っぷりは好感が持てる。「タンホイザーの舞台」2つも甘めでよろしいが、あとのは……うーん、「宝石をつけたガブリエル」も「ド・ガレア夫人の肖像」もイマイチだなあ。なんかルノにしちゃキレが無い(という形容も何だが)という感じだ。マルケ「ナポリ湾」の光る海っぷり、、いいだろ。

が、しかしお楽しみはここからだ。遠目でも分かるあのモーリス・ド・ヴラマンクがずらっ! うおおおっ。オレはヴラマンクが好きだ。というか、なんであんまり人気ないんだよ。納得がいかねえ。再評価せよ。思うに、おめーらヴラマンクを見る際に、通常の1mぐらいからしか見てねーんだろ。あとそれ以上寄るとか。それじゃ絵具のくねくねしか見えねーよ。ヴラマンクは最低2m離れて見るべし。荒々しい描画だが実は写実。見たまえ「カシスの港」の見事な構成を。「雪の道」のユトリロも蹴落とせる叙情を。「風景」にけおける光をはらんだ空の雲の見事さを。その光の捕まえ方を! 客を見てると何割かは一応分かってて離れて見たりするが、寄りっぱなしで通過して終わりのヤツも多い。この愚か者があっ! ヴラマンク、花瓶と花もあったが、やっぱ風景の方がいい。次、ドラン。「森の妖精」これも遠目でいい系。ルオー……とても優れた画家だと思うが……なんか飽きた。パナソニックでずいぶん見たもんなあ…… 次、デュフィ。オレはカレンダーを買ってたほど好きなんだデュフィ。名作「エッフェル塔」がある……んだけど、これは……認められん。なんか色がくすんでいて、デュフィの良さが感じられない。何しろ遠目で汚すぎる(前もこう書いたな)。ブラマンクと逆なのが面白いが。デュフィはもう一枚あるけど消化不良。

次、エコール・ド・パリで、ユトリロ……いつだってあのユトリロ。飽きた。あと金のために描かされた晩年を思ってしまう。が、「アミアンの大聖堂」が意外と丁寧で恐れ入る。キスリング、「魚のある静物」はちょいキモい。花の絵はどれも美しいが、ミモザはもっといいのがあるぞ。あと人物。好きだな。「裸婦」を見ているとデルヴォーの裸婦とかぶってくる。傾向が同じなのだろう。次、レオナール・フジタ、やっぱ「人魚」いいよな。ナマズがいいよな。モディリアーニ「バラをつけた若い婦人」おや、珍しく目が入っているよ。あとローランサンとシャガールはいつものやつ(何が?)。特にローランサンは同じ語り口なもんですぐに飽きてくる。

にしてもショックなのは、ヴラマンクがポスターはもちろん複製画も絵ハガキも無いのだ(まあ、あっても別に買わないんだけども)。いったいどうなってんだ? あまりに知名度が無さすぎる。
まあ、私が最高の抽象画家と称えているザオ・ウーキーも、何がいいのか分からないって人いるからなあ……
http://yumemiru2014.jp/

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