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2014年12月20日 (土)

DOMANI・明日展(国立新美術館)

文化庁芸術家在外研修の成果……なんていうのはどうでもよくて、何となく今時の人々の作品をそこそこ見れるってんで、このDOMANIとかVOCAとか、割と毎年、行ってる。DOMANIは絵画だけじゃなく、立体とか、アニメとかもあるのだ。
美術鑑賞者たるもの、先入観をもって作品と対峙するのは恥とせねばならぬ。が、相手が超有名どころだとなかなかそうもいかない。有名だから感動するに決まってる、とかさ、そういう精神で見るのは嫌だよな。なもんで、こういう、そんなに有名じゃないんだけど、割としっかりした作品と対峙できるのは幸せと言わねばならぬよ。
しっかし美術鑑賞好きだから美術の本いっぱい読みますって人も多いけどさ、先入観に汚染されるって気はせんのかね。作品をめぐる物語を一緒に味わうってのも、そりゃありなんだけどさ、それだけでいいのか?

まあいいや、最初、奥谷太一。うん、人物いろいろ。次、北野謙、写真だよ。写真はアウェーだからなあ……でも長時間露光もんで面白い。太陽が光の線になって地上に落ちてるのと、月を自動追跡して(かな?)、地上の建物をちょっとブレさせるの。異様な建物風景。あと人物のもあるよ。次、紙川千亜紀。元はテンポラリージュエリー(だっけ?)なんだけど、紙に絵を描いた展示。立体にもしてる。いわゆるサブカルマンガっぽい雰囲気なんだけど、この手合いでよくあるストレートな性的表現が無いのはいいよな。文化庁だからか? いや、そういう表現がいかんってんじゃなくて、それだとかえってありがちになるのさ。次、小林俊哉。花とか花びらとか小鳥とか蝶とか、それだけを丁寧に描く。特に花びらのは、河原温の日付絵画の丁寧さを思い出しちゃったな。次、関根直子。抽象画……ううむ、黒地に白のヤツはもう少しなんとか細かくというか、華麗にならんのか……いや、あえてこういう作品なんだろうけど。次、岩崎貴宏。ぬおお! 今回の一押し。雑巾の繊維で、工場のプラントやクレーン作っちゃったぜ。まずはプラントの面白さによくぞ気づいた。パイプやタンクや鉄塔が入り乱れるあの姿はワクワクするよな。それがなんと雑巾の上に乗ってる。繊細極まりないバカテク。木彫の上下対処建物もあって、こっちも細かいけど……やっぱプラントだな。

間の通路で、作品以外の活動の紹介。見てあげなきゃ! ……でも見なかった。ごめん。

後半、まず青木克世。白い陶磁に魅せられて、作りましたよ。ほらあのヨーロッパとかの額縁とかのさ、あのなんかウニャウニャしたヤツ。あれいいよな。じゃあ、あれだけで作ろう……と、白い陶磁をてんこ盛りにして作った異様な立体作品「LoomⅡ」「LOOMⅢ」。まじなんじゃこりゃ。あと、よく見るとドクロの作品だったり。キレイなだけじゃないぞ。次、古武家賢太郎、うん、色鉛筆か、やるな。次、和田淳。アニメ作品。呪文のような声を効果的に使ったアートアニメだ。次、濱田富貴。モノクロの木だが、ううむ、これで確固たる個性を出すのは難しいのでは、なんか草間彌生っぽいのもあるけど、彌生にはかなわないからなあ。次、梶浦聖子。鋳造作品群。ううむ、普通だ。いや、普通にいいんだけど、オレとしては極端なものじゃないと神経に入ってこないの。最後、入江明日香。ほほう、銅版画コラージュとな。キレイキレイでいいね。女性にしてはスッキリした美しい画面だ(女性作家は割とざらっとした印象のものを作ることが多い……と私は感じているのだ)。「遊蝶花」みたいな女性単体像がいいな。大画面になると……うーん、でもまあこの作風なら広告用アートでもイケそうな感じだ。

以上だ。そういえば、新宿の金券屋で爆安だったのだが……文化庁から流れてきたのか?
http://domani-ten.com/

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