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2014年12月13日 (土)

東郷青児<超現実派の散歩>と収蔵品展(損保ジャパン日本興亜)

東郷青児といえば例の人形だか人間だかよく分からない女性像を思いつくが、私はそんなに好きではない。どうして「ああ」なったのか? それが何となく分かる企画。収蔵品展だから安いぜ。

展示は東郷と収蔵品を年代順に平行しつつ。まず岸田劉生のゴツい「自画像」なんかがあったりして、東郷はまだキュビズム風の「コントラバスを引く」や「スペインの女優」とか「バンティミーユの女」とか、女性が題材でもごく普通の、モンパルナスが似合いそうな雰囲気で描く。ただ、この時点ではフランスにはまだ行ってないようですな。この辺はまだ普通の画家だ。

それから展示は唐突にルオーの「悪の華」に、どうということはないが、骸骨が面白い。 フランスに行ったら東郷「ベッド」とか「裸婦」とか、後の細身の人体からは想像つかないピカソ風のデブ女を描いてる。それから「花を生ける女」みたいに普通っぽいのもあるが、これがなかなかいい。それから東郷コーナーは進み、「窓」これがかなりナイスな作品。自宅はコルビュジェ風にしてたらしいが、この絵が色から何からかなりのコルビュジェ。そうかコルビュジェか。確かに「窓」なんてパクりじゃないかってぐらいコルビュジェじゃん。要するに東郷の例の女性像はコルビュジェから生まれ発展してきたんだ。ここでタイトルの「超現実派の散歩」があるが……なんかどうでもいいあ。さらに女性像がいくつか並ぶ。「微風」を最後に、雰囲気が変わり、例の細身人体に。何が違うか。うーん、目だね。黒目を描いてない。「目力」がないのだ、あえて消してる。これはつまり女性というより女体というオブジェにしている、と私は考える。目は口ほどにものを言うのだが、言わせないのだ。

収蔵品が並んでいて、フジタの「猫と少女」はなかなかよしピカソの「午睡」なんか肉塊みたいで面白いぞ。東郷のはもはや例の調子で「バレリーナ」とか「日蝕」とか見ていると、もはや人間じゃない感じがする。これは「女体」だ。ベルメールみたいに破壊はしていないが、なんか近いものを感じるな。それから東山魁夷の「潮音」が魁夷ブルーか、グランマ・モーゼスがずらっと。あとはいつものセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンで。

くてお得
http://www.sjnk-museum.org/program/current/2163.html

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