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2015年1月24日 (土)

琳派名品展(日本橋三越)

最近デパート系行ってなかったんだけどね、まだいろいろやってるものですなあ。岡田美術館所蔵品だそうで、どこかと思ったら、あの歌麿のね、幻の肉筆画見つけたところなんだ。さて、三越はなあ、なんか招待券を山ほどバラ撒くもんで、金券屋にあふれているもんだから「当日金払って入るのがもったいない上恥ずかしい」などと思ってしまうのです。その結果、東京駅あたりの金券屋を探したんだけど今回は無くってさ、遠回りしてえれえ無駄な時間を費やしてしまったよ……バカだねえ、実にバカだね。で、現地に行って……嗚呼なんか混んでるな。通路も広くないし。でもモノは決して悪くないんだから、そこはさすが三越ですな。

ところで、琳派って何だ? とあらためて思うに、説明じゃ装飾的なとか師弟関係なく時代を超えて云々とか書いてあるけど、なーんかイマイチ分からんと思いませんか? でもなーんか、これ琳派だなあって分かるのが面白い。「普通っぽく描いてあるけど、装飾的な印象があるもの」ってところかな。しかし、私思うに、まず今回の最後にでている加山又造「初月屏風」を見ると思う次第です。これが、なんか「琳派」って感じがする。

まあいいや、最初に長谷川派の「浮舟図屏風」。これが舟がどーん、みたいで面白い。次の作者不詳「柳橋水車図屏風」も橋がどーん。そうだよな、琳派はどーん、だよなとか思ったり思わなかったり。着物がかかっているだけの絵「誰ヶ袖図屏風」もおなじみ。で、これまだ宗達の前ね。「扇面散図屏風」は宗達工房作みたいなんだけど、扇がアレンジされているこれもまあ琳派らしいよな。宗達画があり「白鷺図」と「烏図」退色しているのか、色が薄いけど、まあまあ。それから尾形光琳や乾山の時代に。まず乾山の「夕顔・楓図」。赤白でいい感じ。光琳は「雪松群禽図屏風」がポスターにもなっている目玉。うん、普通っぽい鳥なんだけど、後ろのね、池のデザインっぽいのがミソだな。でも私はその次の「菊図屏風」の方がいいかな。菊の描いてないところの、空間の取り方の感じがね。いいね。あと蒔絵の器みたいなのがあって、器はアウェーなんだけど螺鈿なんかは、見て「おっ」と思ったりする。それからおなじみ酒井抱一。いろいろ手堅い。小さい風神図があるが、屏風のヤツほどひどくないからいいね。「月に秋草図屏風」は黒い月だ。これはわざとじゃなくて、銀色だったのが退色したんだよ。確かそうだよな。また乾山の器とかで、その後其一の時代……と思ったら鈴木守一! なんだ其一の弟子か? これの「富士図屏風」がぶっ飛んでいる。こういうのがあるから琳派展は油断できない。この富士のグラフィックな感じはほとんど時代を超越している。こりゃ横山大観もビックリだぞ。今回の一押し。あと其一がある「名月に秋草図」これも月がなかなか。あと神坂雪佳って人の「燕子花図屏風」うむ、これは光琳の模写か? で、最後が加山又造「初月屏風」。

なので、いかに琳派を見るか、の順で行くと、時代はバラバラなんだが、加山又造→尾形光琳→鈴木其一→俵屋宗達→酒井抱一、という感じじゃなかろうか。又造は装飾性が分かりやすいので導入にはいいし、光琳もその毛はある。其一は時に前衛。宗達は光琳に至るスタンダード。抱一は琳派なんだけど、結構独自性が高い感じがする。ちなみに、いかに時代を超える感動話でも有名な風神雷神図の比較はあまりやらんほうがいい。劣化コピーという言葉がしっくりきちゃうのだ。
http://www.rimpa400.jp/?p=522

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