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2015年4月 2日 (木)

ボッティチェリとルネサンス(Bunkamura ザ・ミュージアム)

こないだの日曜に半日出社したんで半日代休よぉ。だから行けたんだぜド平日に。

最初になぜかフィオリーノ金貨の話。この国際通貨ができたんでルネサンスが繁栄したんだって。もちろん金貨そのものも展示しとる。で、その金貨コーナーの最後にあるのがボッティチェリの「ケルビムを伴う聖母子」。この額縁んとこに金貨が描いてあるんだな。その筋からの依頼による絵だったみたい。しかし、なかなかいいね。マリア様の顔が、あの、ほら、イタチ系のカワイイ動物みたいで。絵もきれいだしな。

そんなわけで繁栄の証の銀行関係の金庫とか鍵とか、なんかガラクタみたいな展示品があって、金融関係の絵もある。あと、ん、世界地図があるな。日本は島2つという表現なんだけど、どこをどう訪問したらこうなるんだ? ボッティチーニって人の「大天使ラファエルとトビアス」って絵がある。大天使と美少女らしき人物が描いてあるが、こういう場合美少年なんだよなと思ったらやっぱりトビアス少年よぉ。その隣がボッティチェリの「受胎告知」。受胎告知シーンの後ろに大天使とトビアスが描いてあるというもの。全然別のところから持ってきた2つの絵が、こう関連づいて並んでいるってのが企画の妙だ。それよりこの受胎告知のガブリエルが天使らしくなくて妙に腰が低い(なんか意味があると思うが)。「あーすんまへん、ガブリエルでおま」「なんでっか?」「あんた、子供できよったで」「んなアホな、子供できるようなことしてまへん」「そない言うたかて、できたもんはできてまんのや」まあそんなところか(どんなところだよ)。それからフィレンツェの繁栄。フラ・アンジェリコ「聖母マリアの埋葬」「聖母マリアの結婚」。おぉフラ・アンジェリコって……ほとんど見る機会無いよな。レアだ、レアもんだ。隣はロレンツォって人の「バーリの聖ニコラウス伝」。少年が大人のまんま縮小で描かれているので、ほとんどコビトですな。そうかこの時代もこの程度か。それから愛と結婚コーナーで、「スザンナの物語」の櫛。これは、例の「水浴のスザンナ」のヤツか。確かに水浴シーンもあるようだが。あとスザンナ物語のテンペラ画もあるね。これも水浴シーンがあるんだが、どっちもそれ以降の話もちゃんと描いている。詳しくは覚えてないが、全体を通して、結婚のためのなんか縁起物の話なんだな。後のスケベな画家どもが水浴シーンだけ喜んで描いてまんのや。

で、次のコーナーが「銀行家と芸術家」なんだけど、そんなんもうどうでもよくて、なんとボッティチェリだけで部屋が埋まっている仰天もの。おいおいスゲーじゃないか。正面にデカい「受胎告知」のフレスコ画……よくまあこんなのまで持ってきたな。この絵の天使は天使らしく颯爽と登場している。マリア様もいい顔。そのマリア様の寝室も描いてあるが、当時のフィレンツェ風だって。ほーそうか、宗教画でも当世風にしちゃうんだな。それから部屋の右側は聖母子が並ぶ。左側には「聖母子と洗礼者ヨハネ」……有無を言わさねえな。これ、なんでかっていうと構図が三角形でバッチシキマっているからだな。隣の「キリストの降誕」も面白い。赤子のキリストをマリア様と……誰かと、あと牛とか馬とか……ロバか、あと天使も見守っている。楽しいねえ。しかしキリスト様貫禄ありすぎ。赤ちゃん社長みたいじゃないか。それから「ヴィーナス」があって、これ超有名な「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスだけ抜き出した工房作。なんか上に薄いの着てるやん。これじゃ誕生じゃねえし。さすが適当な工房作。

あとフィオレンチーノの聖母子とか、ストロッツィの金ピカな受胎告知とか、うーん、うまくねえなぁ。こういうの見ると、ボッティチェリってやっぱすげえな。あーでもボッティチーニって人の聖母はなかないいですな。顔がね。それからあとはなんか肖像とか、ボッティチェリ工房のとか。

しかしよくこんだけボッティチェリ持ってきたもんだな。貴重なもんが見たい人はダッシュでゴーだ。
http://botticelli2015.jp/

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