« 石田尚志 渦まく光(横浜美術館) | トップページ | 燕子花と紅白梅(根津美術館) »

2015年5月10日 (日)

細見美術館 琳派のきらめき(日本橋高島屋)

GWだけやってて、11日で終わってしまうのだ。細見美術館といやあ琳派で有名なんだし、こりゃ行かねばと思い行った。結構混んでた。しかも、入ってんのがほとんど招待客っていうか、高島屋の常連?みたいで、金払って入ってんのオレぐらいじゃん。

時代順で、最初に「伊年」印のデカい「四季草花図屏風」。ここで既に結構「やる」って感じ。俵屋宗達の「月梅下絵和歌書扇面」は扇の面をきれいに色分け。デザインセンスを感じさせますな。宗達ではあと「墨梅図」この枝のササッとした描きっぷりかいかにも「琳派」。もちろん当時琳派なんて言葉はまだ無かったが。

次はいよいよ尾形光琳の時代……なんだけど、光琳は小ぶりなのが3つぐらい。それより名前知らんヤツの方が面白い。渡辺始興「簾に秋月図」の月を隠す簾の使い方。中村芳中の「白梅小禽図屏風」はたらし込みバリバリで鳥がちょっとマンガ。同じく芳中の「朝顔図」がいいね。この青い花の粋な構図というか、なんだ、ほら、要するに自然物なんだけどデザインっぽくレイアウトされてるっつうか。これが琳派だよな……待てよ、同じことは英国式庭園って確かそういうもんだったよな。自然に見えるけど実はデザインされてるって。いやいやいや違う違う、あれは自然に見えるけど実は理想風景としてデザインされてるんだったよな。琳派の見え方はちょっと自然っぽくないんだな。

いよいよ酒井抱一あたりの江戸琳派。抱一の「松風村雨図」は珍しく美人画じゃねーか。「紅梅図」はやっぱこれ琳派の樹だよな。「青面金剛図」は鬼というか金剛なんだけど、結構シリアスな雰囲気出してんじゃん。宗達の劣化コピーの劣化コピーである「風神雷神図」とはずいぶん違うぞっと(抱一らしいユーモラスな描画とか言ってる人もおるけど、やっぱあれ劣化コピーだろ)。もう一人の巨匠、鈴木其一はどの琳派展に行っても意外と数がある。今回「藤花図」なんぞいいね。でもオレにとって其一はもっとアヴァンギャルドな演出ができた人なんで、普通っぽいのはどうでもいいや。池田孤邨って人の「四季草花流水図屏風」おお、この流水は、光琳の紅梅図の「あれ」じゃないか。琳派らしーっ。作者不詳「四季草花草虫図屏風」は二つの屏風が金と銀。それぞれに季節の草虫を描いてて、なかなかいいんだけど、昔の銀ものって劣化しちゃうんだよね。だから当時の感じじゃなくなっちゃう。これは酒井抱一……じゃない道一(明治の人?)の「月に薄図」なんか顕著で多分これ銀のはずなんだけど黒いんだな。同じ道一では「鯉に燕子花図」の枠からはみ出た燕子花にセンスを感じる(って他でも見たような。まあ誰が最初にやったか知らんが)。

最後に京琳派ルネサンスってことで、神坂雪佳って人。明治から大正らしい。何がどうっつーか。最初の「金魚玉図」の真正面から見た金魚が面白い。こういうのは初めて見るな。

行っておいてよかった。
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/event/rimpa.html

|

« 石田尚志 渦まく光(横浜美術館) | トップページ | 燕子花と紅白梅(根津美術館) »