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2015年7月 5日 (日)

古今東西100人展(ワタリウム美術館)

ワタリウム好みのアーティストを集めたベスト企画。あのスペースに100人分も展示できるのかと思ったが、結構デカい壁一面にだだだだっと並べて数をこなしてるあい、100人あるんだ。人気投票もやっているぞ。

目に付いたものメモメモ……って有名どころばっかでナンですが。いきなりキースへリング。うーん、悪くはないが、今時ブラックライトでの演出ってちょっとありきたりなんだよなあ。これから現代アートやろうって人は、ブラックライト使用はよほどセンスよくないといかんぞ。それからおなじみナムジュンパイクがおなじみビデオインスタレーションみたいな……なんかガラクタにしか見えなかったりしてすいません。社会派JRが、気仙沼だっけな復興企画の写真。日本人の心にクるんで投票で上位。岡本太郎のちょい小さめの置物。あまり見ないルネ・マグリットの写真作品。草間彌生のファッションショーでのハプニング映像。ギルバード&ジョージの面白ダンス……うむ、こういう真面目っぽい背広を着てヘンな振る舞いをするのは、古くはモンティ・パイソンのシリーウォーク(バカ歩き)とか、Mr.ビーンにも見られるいかにもイギリスだよなあ、と思ったりする。チン↑ポムの大震災でブッ飛んだ原発にレッドカードを出す写真。おおっ、これ意外とイイな。現場だから当たり前だがリアルで凄惨な「現場の感じ」と、レッドカートという「虚構的オフザケ」の同居は結構作品として迫る。イケる。メンバーの女がいかにもチャラい雰囲気なんでパーな若造のアート集団じゃねーかと油断していると、実は結構まっとうな路線で勝負してくる。河原温の日付絵画があるぞ。火薬の使い手、ツァイ・グオチャン(蔡國強)。アフリカで建物全体を使った火薬パフォーマンス映像。やる。やってくれる。オレの一票はこれ。

上の階へ。バックミンスター・フラーの映像とダイマクションハウス、ジオデシックドーム、ウォータークラフトの図面と写真を重ね合わせたもの。嗚呼時にバブル華やかなりし頃、オレは建築学科の学生で、周囲はポストモダンでおっしゃれーな代官山アパートとかがもてはやされていた。そんな中、P3というアートスペースで知ったバッスミンスター・フラーに衝撃を受け……いや待てよ、社会人になってたかな。とにかく「形が美しいだけで音の出ないピアノなんかダメだ」という思想を得る……そういえばP3ってまだあるのかな? 蔡國強を知ったのもP3だしな。ま、とにかく、ジオデシックドームというのは、人類の頭脳が生み出した最も美しい建造物の一つであることは間違いない。君も見てみよう。フラー博士は20世紀のレオナルド・ダビンチと呼ばれていたが、そういえばダビンチの図面も同じように、「展示して絵になる」もんなだなあと思う次第である。あと建築者ではブルーノ・タウトのガラス積み木なんかあったぞ。確かどこかで売ってて、欲しかったけどめっぽう高かった記憶が。それからシュタイナーの黒板ドローイング。いやーワタリウム好みだなあ。確かシュタイナーの企画2度ぐらいやってるよな。ジョン・ケージもあったが、ちょっと地味だった(派手だからいいってもんでもないが)

その上の階。さわひらきの家の中で旅客機が飛びまくる映像。分かりやすくて面白いので、これ人気投票一位。あとダイアン・アーバスのプエルトリコ女の顔の写真がキてる。マン・レイの元祖シュール写真。ホックニーの作品。映画監督園子温のドローイング……うーん、映画一つも見てません。寺山修司の写真作品……ってどうも澁澤龍彦の亜流にしか見えん。

あとで作家一覧を見ると、ありゃ、この人いたっけな、ってのが少なくない。それにしても原宿から歩いてきたけど、表参道の裏あたりのこじゃれたオープンカフェってどこも満席なんだねえ。池袋人間のオレにはあまり縁のない施設だよなあ。
http://www.watarium.co.jp/exhibition/index.html

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