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2015年11月 9日 (月)

キムソンヘ展(ラフォーレミュージアム原宿)

なんか近場で大規模ってほどでもないけど、そこそこおもしれーのないかなーと思ってネットで検索して見つける。シャンデリアアーティストだそうだが、別にガラスとかじゃなくて、オモチャとか文房具とかヌイグルミとかで作る。写真など見る限り……あーそうそう、オレは蜷川実花の原色でゴテゴテした作品がどうも苦手で、なんか同じ匂いがする。でも気になるから行ってみた。

原宿に着いたら反戦デモが通る。若者らしい。割とノリノリの音楽が流れていて、「戦争反対」とか「アベやめろ」とか、合わせて怒鳴っておる。ありゃあ理屈じゃない感情だよなあ。説得力も実現性も伴わない、感情でしかないんだ事実の認識は声や音楽で吹っ飛ばせる。おお力強い声、力強い音楽、311のあとぐらいに反原発デモのネット中継なんぞ見ていて、「力強い音楽が続いています!」なーんて、そんな点を褒めちぎっていいもんかな。しかし戦争がイヤだってだけのゴチャゴチャした結集はなんかキモいな。そのくせ妙な力強さがある。おっと、要するにこのシャンデリアと似ているなーと言いたかった。ヌイグルミかわいい~、だから、い~っぱい集めてシャンデリアつくっちゃお~ できた結果がなーんかキモチワルイが、変な力強さがある、と、こう結びつけたいわけだ。

さて会場。どんなもんでシャンデリアや照明が作られていたかっていうと、古い人形(壊れてるのも)、文房具、同じヌイグルミたくさん、パチンコ、熊のヌイグルミたくさん、造花と動物の人形……これはまだマシ、黒猫のヌイグルミ、金色に塗ったスニーカー、映画「グレムリン」のギズモヌイグルミ、ミラーボール使用、年末の熊手風……う~ん、みんなキモ~い。別にけなしてるんじゃなくて、まさにこれを見に来たのさ。これだよこれこれ。

会場では土日にワークショップもやってるようで、熊手を作るんだそうだ。そう、あのっ、年末の熊手な。あれを見て「わあキレーイ」という人は、このキムソンヘも実に快適に見れるであろう。

私の好きな画家にレオン・フレデリックってのがいます。でもネットで画像検索なんかすると、これがまた結構キモいのが出てくる。いや不快っていうか、花で飾られた人物なんだけど過剰なのでなんかキモい。いや待て、これも普通にキレイだと言う人もいるかもしれん。

プリミティブなものは力強い。これもまた、とにかくたくさんかき集めまとめちゃえというプリミティブな表現だ(多分)。だから洗練とは逆のベクトルを持つが、その構成要素はあくまで自分が好きで選び出したもので、そこは選び出すという洗練のベクトルが発生している。そして、その結集が、あの妙な力を持つ表現、言うなれば「相反するものの一致」なのだ(そうなのか?)。
おっと、でも今気がついたが、チラシにも「相反する感覚を軽快に往復し……」なんて書いてある。まんざら適当な印象じゃないぞっと。
http://www.laforet.ne.jp/news_events/267

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