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2015年12月24日 (木)

「君が叫んだその場所こそがほんとの世界の真ん中なのだ。パリ・リトグラフ工房idemからー現代アーティスト20人の叫びと囁き」(東京ステーションギャラリー)

どーでもいーけど、このラノベ風のタイトルはなんなんですかぁ? 「パリ・リトグラフ工房idem展」じゃ客が来なさそうなんで、こういうケッタイなタイトルにしたんだろうかと思ったりするし、実は私もこのタイトルで「なんじゃこりゃ」と思って来たクチなんで、まんまとハメられたことになる。とはいえ、パリにある由緒ある工房で作られた作品群は結構イイぞ。
(あとで調べたら、このタイトルはこの企画とリンクした原田マハの小説「ロマンシエ」の一節らしい)

最初は岡部昌生。「スタジオの壁、モンパルナス」だそうでモンパルナスのスタジオの壁を、紙を当てて擦って写す「フロッタージュ」したものをリトグラフに。あーリトグラフって石版なのね。仕組みはよく知らん。次、フィリップ・コニェ。写真素材から絵を作ってそれをさらにリトグラフに。ラフなモノクロに宿る妙な「写真っぽさ」が魅力ね。うむ、これは面白い。「自画像」「屠殺体」が特によいね。パルテレミー・トグォはウォーホル風の色彩にヒューマンな(?)題材で魅せる。リーウーファン(漢字がよく分からん)は……シンプルだ。プリュンヌ・ヌーリー「テラコッタの娘たち」は中国人の娘たちの兵馬俑風の像をリトグラフに。ちょい社会的テーマで。南川史門……うーん、猫とか。グザヴィエ・ヴェイヤン……ポリゴン風。辰野登恵子。この人すごい有名なんだけどねえ、なーんかピンとこないんだよねえ。抽象だよ。キャロル・ベンザケン。なかなか凝っていて「(ロスト)パラダイスブルーⅠ~Ⅲ」は南国ポスター剥がれ落ち風、「マグノリア」は透ける和紙を使って奥行きを演出。いいね。

2階に降りて、ジャン=ミシェル・アルベロラ。文字や言葉を使ったポスター風。意味がありそでなさそな感じが面白い。日本語のもあるぞ。そしてJR(※鉄道会社ではない)! 社会的視点で活動するJRはなんとこのidemでリトグラフも作っていた。見た目ほとんど写真だよね。「ニューヨーク・シティ・バレエの目」が奇妙なヴィジュアルで面白い。それからデビット・リンチ。そう、あのっ、映画監督なんだけど、しっかり現代アートやってるじゃん。双頭に見える「ハローグッバイ」がなかなか好きだ(前も見たな)。リンチ監督の「idem paris」というリトグラフ工房の映像も出ているぞ。あとJRとの合作もあり。次は森山大道「下高井戸のタイツⅠ~Ⅲ」うむ、エロいな……なんつって、これ肌と網タイツじゃなくて、全然違うものに網タイツ装着してたりしてな。いやいや分からんけど。ダミアン。ドゥルペ。うーんと……神話っぽいの? ピエール・ラ・ポリス。意味不明なマンガ風……いや、結構好きだけどね。次はウィリアム・ケントリッジ。ええっと……忘れた。お次はやなぎみわ。あのマネキンっぽい女の群の写真で有名な。でもリトグラフはなんちゅーかな、なんかフランシス・ベーコンを彷彿とさせる。いや、だいぶ違うんだけどね。次はフランソワーズ・ペトロヴィッチ。少女が題材だけど何とも萌えられない。「片足」「したたる髪の少女」がいずれも不気味だ。次にマティスの「ジャズ」をはじめ画集いくつか。それからポール・マッカーシー……ううむ、なんかクシャクシャで池田満寿夫のエッチングみたいだ。レイモンドペティボン。ええと、ちょいラフな感じ?

JRとリンチの部屋が山場かな。そういえば私的に、ここでやった鴨居玲展が、今年みた全展覧会中のベスト1である。今後も期待しているぜっ。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201512_idem.html

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