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2017年4月 2日 (日)

「パロディ、二重の声」(東京ステーションギャラリー)

渾身の4月1日ネタが完全スルーされて寂しい今日この頃です。いやー、私はオリジナリティ至上主義なんで、パロディってあんまし好きじゃないんだよねーと言いつつ、自分の作ったものを見ると結構パロディが多い。かなり前に「モテる美術鑑賞」というC級フリーペーパーを作っていたが、そこのヘタクソな挿し絵は毎回パロディ以外のナニモノでもなかったしな。

最初のところで山縣旭のモナ・リザパロディが大量にある。「ベラスケスのモナ・リザ」とか「ゴッホのモナ・リザ」とか。その画家風の描き方でモナ・リザを描く。見ると全部去年今年ぐらいで描いている量産型。おおスゲエなと思いつつも、この手は割と簡単にできちゃうんじゃないかなあ、なんて思う次第。いやそれよりアングルの「泉」のパロディがヒデエ。あれにパンツ穿かせている。かえってワイセツブツみたいになってしまうもんで、何ともいえない微妙な気分。まあ、これがパロディってもんよ。

えー「日本の一九七〇年代前後左右」とのことで、ほとんどはその時代のもんです。解説や誰かの言葉をパネルじゃなくて、立て看板っていうのかな、街角や工事現場にあるようなヤツで紹介。この雰囲気がなかなか面白い。見やすいしね。それから赤瀬川源平の札とかあって、巨匠横尾忠則コーナーがある。アンリ・ルソーの絵画パロディ何作か。例の「眠るジプシー」がライオンに食われちゃったとかな。あとパロディ満載アニメ。今時のアニメじゃなくて、いかにも70年代風で……65年に作られたのか、とにかくパロディウンヌンより時代を感じさせる。それから靉嘔のレインボーもの「レインボー北斎」は元ネタの春画の印刷物が展示してあり……思いっきり18禁じゃないか。これじゃ子供連れてこれない。鈴木慶則も絵画パロディ……よりも一円切手が面白いな。タイガー立石……これはパロディかな。岡本信治郎はゴッホのパロディ。色合いが何となくホンワカしてる。他に立体もあって、吉村益信「豚:PigLib」これはハム缶の広告を剥製で作ったものらしいが……ダミアン・ハーストの牛のヤツのパロディかと思った。木村恒久はフォトコラージュ。うむ、よくできている。でも、今時だったら、アイディアはともかく写真加工はフォトショップでやっちゃえる感じだよなあ。

階を降りて、入った部屋には雑誌「ビックリハウス」の表紙が大量展示。見ると、表紙は結構よくできたパロディだったりする。そうかー、面白そうな雑誌だなあ。でも私はこの雑誌が出ていた頃はガキンチョだったしなあ。1971年、ぷろだくしょん我Sというところが「週間週刊誌」という雑誌を出したそうです。なんと表紙から中身から白紙。しかも何号か続いたそうで、しかもそこそこ売れたそうで。スゲエな。新聞記事などもあって、面白いのは当時もこれを面白がったのは二十代の若者で、三十代になるとやりすぎじゃね、と顔をしかめる人もいたらしい。いつの時代でも若者のアタマのほうが柔らかい。それから長谷邦夫のパロディマンガ。つげ義春の「ねじ式」のパロディでバカボンパパが出てきたりするのとか。そういえば練馬の「あしたのジョー展」だったか、ジョーのパロディマンガ見たな。誰が描いたんだっけな。あーそれから面白いのは河北秀也(AD)作るところの地下鉄のマナーポスター。有名なマリリン・モンローを使った「帰らざる傘」とか。少女マンガやロートレックをパロディ。一般向けでありながら結構よくできてる。

それから、雑誌や本の展示や、それが読めるコーナーあり。ビックリハウスもあったんでちら見したが……うーん、今のテレビブロスみたいな感じか? ちょっと違うかな。あと谷岡ヤスジのマンガを見たりした。

最後はパロディが裁判までいってしまった事件の紹介。マッド・アマノのフォトコラージュが有名写真家の写真を無断引用。この裁判の顛末。新聞記事もあるが、目立つのは文章の展示だが……これも何かのパロディか? あと「伊丹十三のアートレポート」の映像がある。1976年、おお、若いな。

そういえばこういうテーマでは必ず出てくる福田美蘭がいないなあ、と思っていたが、あの人はもっとあとなんだな。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201702_parody.html

以下、フリーペーパーからいくつか

Motebi14


 Motebi27



Motebi20

Motebi29

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