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2017年11月18日 (土)

単色のリズム 韓国の抽象(オペラシティアートギャラリー)

韓国のアートといやぁ、イデオロギー満載だった「表現の不自由展」で見た慰安婦像ですかねえ。歴史的真実は分からないが、作品としてはなかなか、悪くなかった。あーそうそう、有名どころではイ・ブルがそうでしたな。行ったよ森美術館。他にもアジアの現代美術もので、いくつか見ているとは思うが覚えておらぬ。で、今回は韓国の抽象だそうで、まー有名どころも知らんので、あんまり期待してなかったんだけど、行ったらなかなかいい。いや、これは抽象画好きなら行った方がいいぞ。
抽象画家といやぁ、私が圧倒的に好きなのはザオ・ウーキーです。中国の人なんだな。あとは今年始めに見た山田正亮、うん、ありゃあ凄かったですねえ皆さん。ぬぁに見てない? そりゃいけないねえ。まあとりあえず、意外とアジアじゃん。
今回、出品リストがなくて、なんと豪華パンフレットをくれるのだ。カラーで載ってるちょっとした図録だぞ。こいつぁいいね。

最初の絵はリ・ウファン(名前は実際漢字なんだけど、どうやってワープロ変換できるかよく分からんの)なんだけどあとで出てくる。次が……いや、グッときたものだけ行こう。クォン・ヨンク。白一色、というか韓国の紙であるところの韓紙だけでできている。破れ目で表現したり、紙でできた丸い水玉のようなもので構成したり、これ写真じゃダメだ。実物の立体を見てナンボのものよ。絵画でありながら特徴は単色での凹凸、というのは今回の展示のテーマでもある。次のチョン・チャンソプも単色凹凸。ユン・ヒョングンは茶色系の単色ながらマーク・ロスコ風に、光った感じの四角を描いておる。

次が一番よかったパク・ソボ。白一面を筆で一方向にササッと塗ったような、白い草原みたいな感じがナイスの「描法 No.27-77」。あと「描法 No.910715」は、ややピンクな色も意味ありげで面白く、筆跡の凹凸パターンも素晴らしいね。ググッときますね。結構なものです。あと黒一面や灰色一面に紙の凸面を使ったストライプ。うーん、言葉での説明だけじゃ難しいけど、こりゃ面白いぞ。

チョン・サンファの白いマス目作品、これも面白いねえ。イ・ジョンジの茶系でガシャガシャしたネイチャーな感じも悪くない。しかしそれよりハ・チョンヒュン。麻布をキャンバスとして使い、麻布の後ろから、絵の具をギュッと押し込むと、いい感じに細かいボツボツができる。それをうまいこと演出に使って抽象画を作る。これが見事、よくぞこれを作った。それから最初にあったリ・ウファンがまとめてある。「風より」というのがよくて、青い単色の太い筆でササッと描いているだけに見えるが、バランスが非常によく、風の感じが出ているじゃないだろうか。

細い通路にも絵がいろいろ。リ・インヒョン「9つの絵画の鏡」は丸い絵の連作だけど、水とも光ともつかない一枚一枚違う世界だ。

収蔵品展も見れて、企画展がこれなら、収蔵作品は難波田龍起あたりかなと思ったら難波田龍起だった。
とっつきやすい抽象画も多く、ボケーと見てても楽しいのではなかろうか。
https://www.operacity.jp/ag/exh202/

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