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2018年1月20日 (土)

鉄道絵画発→ピカソ行き(東京ステーションギャラリー)

コレクション展なんだって……っていうか、コレクション持ってたのか。コーナーごとに「○駅目」となっているので、電車旅気分だぜっ。電車関係の作品ばかりかと思ったらそうでもなくて、最後はピカソに着く。

始発駅は鉄道絵画。東京駅の絵から始まるところが粋だよな。本城直季の鳥瞰写真のパースを飛ばしてミニチュアみたいに見える作品やら、元田久治の廃墟風東京駅とか。意外と現代アート作品が多い。東京駅自体がレンガのレトロな作りなんで古き良きアートでも並んでいるのかと思ったらそうでもないんだな。長谷川利行「赤い汽罐車庫」は1926年のフォーヴ風で、なんかこういう方が見慣れてたりしてな。村井督侍の白塗りパフォーマンス写真。おや、写真に写っているのは中西夏之の卵ことコンパクトオブジェじゃないか。それから立石大河亞の「アンデスの汽車」は油彩だけど3コママンガですな。なんと遠藤彰子が2枚。「駅」と「投影」。確かに多層都市風景によく電車が出てくる。見ただけで分かる遠藤作品。中村宏の「鉄道ダイヤグラム」とか「車窓篇」というシリーズ作品。抽象風でクールでアヴァンギャルドだ。中村宏はサブカルみたいのもやれば、こういうのもやるんだな。

次の駅は都市と郊外。途中で階段下りたりするが、また元田久治の廃墟風……と、これはあの北京オリンピックの鳥の巣ですな。お、去年見たヴェルフリがあると思ったら違って岡本信治郎「大時計・上野地下鉄ストア」ポスター風だけど面白い。抽象っぽい現代アートも結構あって、都市と郊外なのかっていうとよく分からなかったりする。

次の駅は人。人物画というか、人物がテーマね。イケムラレイコの「lying in redorange」ぼんやりうつ伏せ女の絵。この姿勢へのこだわりが妙だがそういうものだ。確か近代美術館でいっぱい見たヤツだよな。大岩オスカールの「男」は超現実絵画っぽい。夏目麻麦「Room 1108」うーん、はっきり見えないし人物かどうか分からないところがちょっと怖い。篠原有司男「バミューダ島の乗り合いバスの天井にトカゲが」パワフルだけど、うーん、ちょっと好みじゃないな。あれ、カラヴァッジョのメデューサじゃないか、と思ったら森村泰昌のなりきり作品「自画像としての『私』(メデューサ)」。フリーダ・カーロになり切ったりする作者がカラヴァッジョに挑戦。元絵より怖い気がするが。しかしインパクトがあったのはラインハルト・サビエ。「無実の囚人Ⅰ」顔が画面いっぱい。皺だというが傷に見えるお。「傷ついた恵みの天使」うおおお人形だっ。こえええ! ホラー小説の表紙になりそうだ。

4駅目は抽象。鄭相和(なんて読むんだ?)の「無題81-6」こないだオペラシティで韓国の抽象を見たんでおなじみな感じ。これは色のないテトリス風。いや、韓国アートなんてなじみがないんだけど、あの抽象世界の極めっぷりはなかなかすごかったお。辰野登恵子「Dec-9-2002」これは辰野にしちゃ分かりやすい……よね。池田光弘「Untitled」金色のラインの使用が冴えている。

終点。ピカソ~ピカソ~ 4つもあるじゃん。 若い日のデッサン「座る若い男」既に極めている感がパネエな。「ギターのある静物」「帽子の男」はキュビズムで、「黄色い背景の女」はいわゆるおなじみピカソの作品。平面的に顔が2つに分かれているヤツね。

各コーナーを駅と称しただけで電車旅気分になるかいと思うが、それぞれに関連を持っているので、意外と移動感というか気分が出たりする。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201712_picasso.html

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