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2018年2月 7日 (水)

 ブリューゲル展(東京都美術館)

午前に眼科に行ってやや凹み気味のところ、昼から行ってきた。今回は瞳孔パックリではなかったが視力が落ちている。会場が暗いのはイヤだなあ。
とにかく何たらブリューゲル、というヤツが多くてよく分からなくて困っているアナタ(やオレ)におすすめの、ブリューゲル一家の展覧会だお。
簡単に言うとピーテル・ブリューゲル1世が巨匠で「農民画家」だの「(ヒエロニムス・)ボス2世」などと言われ、その長男がピーテル・ブリューゲル2世。こやつは巨匠な父ちゃんのコピー作品が多い。画才の方は次男坊のヤン・ブリューゲル1世の方がうまく引き継いでいて、「花の画家」とか「楽園の画家」と言われる。その息子のヤン・ブリューゲル2世、これまたヤン1のコピーが多かったようで、あとで出てくるが割とそつなく描いている。あと、その子供(ピーテル1からするとひ孫ですな)が何人か。

宗教と道徳のコーナーから。展示の最初はもちろんピーテル・ブリューゲル1世(とその工房)「キリストの復活」うん、これはまあ普通だ。次は何ブリューゲルかな……ヘラルド・ダーフィット? 誰やねん。そう、ブリューゲル一家がこれだけいても、展覧会場を全部埋めるだけの点数は持ってこれなかったようで、同時代のヤツラでお茶を濁してるんだお。いや、うまいのもあるけどね。ヨース・ファン・クレーフェの「サクランボの聖母」はダビンチ風か。それから適当なのが何枚かあって、やっとブリューゲル1世の下絵、というかモノクロ版画じゃねえか。4枚ほど。マールデン……名前写すのめんどくせえ、の「バベルの塔」うまくねーっ! いかにピーテル1がうまかったか分かるわー。ヤン・マンデイン「キリストの冥府への降下」おお、これはボス風でなかなか面白い。

自然へのまなざしってコーナー。風景画だお。ここではピーテル1世(とヤーコブ・グリンメル)の「種まく人のたとえがある風景」。これが、かなりスゴい。そう、デカい絵でも何でもないんだが、ディテールを描き込みまくっている。単眼鏡は持って行け。単眼鏡で部分部分を見ても、そこがちゃんと絵になっている。すげえ。ミニチュア見てるみたい。うーむこれぞピーテル1。これに負けていないのが次男坊ヤン・ブリューゲル1世。「水浴をする人たちのいる川の風景」父ゆずりの描き込み。「アーチ状の橋のある海沿いの町」も同様。でもこっちはヤンかどうか「?」がついているな。あとは小さいのとか、版画とか。他のヤツはやっぱりブリューゲル親子ほどのディテールは描けないようだ。それからヤン・ブリューゲル2世が登場。これはあんまり貴重じゃないのか「聖母子と洗礼者ヨハネと天使のいる風景」みたいに大きめの絵があったりする。「聖ウベルトゥスの幻視」は模倣ってメモってあるがなんだっけ。概ねヤン2はそんなに凝った絵は描いてなくて、そつなくこなしてる感じ。それより……長男のピーテル2はどこ行ったんだ?

冬の風景の城砦(「じょうさい」って読むらしい)。ここでピーテル・ブリューゲル2世が登場。父ちゃんのコピーをイパーイ制作したんだってお。「鳥罠」もコピーだが、なんかコピーと知るとイマイチありがたみがありませんな。悪くはないんだが。ヤン2の「冬のフランドルの農村」これもそつない。コーナーは旅の風景と物語ってところになって、ピーテル1は版画で、ヤン1はペン画で、テンション落ち気味のところ、ヤン1の油彩があるが小さい。ダーフィット・テニールスってのがいるがヤン1の義理の息子のようだ。

寓意と神話のコーナー。ヤン2の「花輪に囲まれた聖家族」おお、これはなかなかいい。花がきれいだ。あとでも出てくるが花の絵は総じていい感じである。ヤン1の「ノアの箱船への乗船」これは先のディテールものを見てしまうとイマイチ普通ですな。あとはヤン2の油彩大会。「なんとかの寓意」とか「四大元素 - なんとか」とか。ここで唐突にルーベンスと工房の「豊穣の角を持つ3人のニンフ」がある。一応同時代なのか。ルーベンス好みでニンフの体つきの方が豊穣だぜ。アンブロシウス・ブリューゲルというヤン1の息子(ヤン2とは母親が違う)の「四大元素」もあるお。あとはアブラハム・ブリューゲルというヤン2の息子だからピーテル1からするとひ孫の絵あり。

階が変わって、静物画の構成。ここはなんと1/23~2/16まで撮影可だってお。おかげでインスタ蝿がインスタ映えのためたかっているぜっ。えー、それで花の絵は総じてうまいです。あんまし差がない。ひ孫のアブラハムになってくると、なんとなく大味になっている感じもするが。あとヤン・ファン・ケッセル1世ってこれもひ孫だけど、虫のスケッチの絵がある。博物学的彩色バッチシで、よくできているね。それから最後は農民たちの踊りのコーナー。目玉がピーテル2の「野外での婚礼の踊り」でピーテル1に全く同じではないが同じ場面の絵があるんだと。あと、これのアニメがある。踊れ踊れいっ!

親か子か孫がひ孫か、というのを示すマークというか表示があって分かりやすい。とりあえず、ピーテル2が長男でヤン1が次男というのは分かった。
http://www.ntv.co.jp/brueghel/

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