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2018年4月28日 (土)

五木田智央 PEEKABOO(オペラシティアートギャラリー)

うむ、よく知らん人だが、今現在活躍している人のようです。イラストレーションから出発し、モノクロのアメリカンな感じの、写真のコラージュ風の絵を描く……というか写真を元にしているようですが。あと、絵のタイトルはほとんどが横文字です。
 
最初の「Come Play with Me」、ヌードではないが女の人がナイスバディで立っている。なんかホラー映画で出てくる妖怪女っぽい雰囲気ですな。でもまあ、これは割と普通な見かけの方で、次からおういきなりエンジンがかかる。「Tokyo Confidential」体は普通に服なぞを着ているが、顔だけがもう顔なしで、顔んとこが無地だったり模様だったり。「How to Marry a Millionaire」では顔が犬のぼやけた写真っぽいものだったり、顔以外が割と普通なもんで一層異様ですな。「Old Portrait」は顔のアップだが、顔の真ん中が空洞っぽくて不気味だ。マグリットの「世界大戦」だったか、顔だけを花で見えなくしているというもの。あの不気味さがあるね。そういえば顔だけボヤっと崩しているのは、フランシス・ベーコンもそうだな。あれやこれや影響を受けているのか、あるいは自分で見つけていったのか。「Please Be Kind」はベッドの上に女がいるが、顔が何かで隠れている。おや、この感じは折元立身のパン人間っぽいぞ。隣の「妖怪のような植物」は文字通りだがオキーフの花ような感じだ。「花と女」これも顔が何かだ。いろいろどこかで見たような感じで攻めつつも、見ていると、やっぱり独自の世界がある感じ。「記念撮影」はアメリカンなベーコンと言ったところか。フランシス・ベーコンだったら体も歪ませるけどな。「Holiday Flight」は犬人間か。
 
部屋を移って「Sacrifice」はなんか貞子っぽい……いや、ボクあの映画怖いから見てないんでちゅ。「Easy Mambo」は縦横にずらっと小品を並べたもの。一つ一つがベーコンみたいな感じ(なんかベーコンベーコンばっかり書いてると食い物みたいで妙ですな)。「Try Me」ったって描いてある女がいまいちそそらずトライできない。「Midnight Blue」はデブ女だ。そして「Nursery Staff」は、バストアップの女性像だが、なんか普通でない。猫目で、顔もオヤジ顔だ。そういえば「PEEK A BOO」って、あちらの「いないいないばあ」って意味だよな。だから一見全体が普通でも、顔でギョッとさせる作品をそろえたのかな。「Los Lobos」はプロレスラー風の二人……っていうかプロレスラーか。そう、五木田智央はプロレスファンらしいです。で、この二人の絵は、どこかで見たような感じなんだけどなあ。デ・キリコのマネキン二体が並んでいるヤツ。「Brilliant Comers」は橋の上の人だけど、これも顔が不気味。ここまでだーっと見てくると、なんでこんな不気味な世界観で統一できるのかと思ってしまうが、まさにこれが五木田独特なものだ。うむ、悪くない。この部屋の最後に「Untitled」ということで小品が大量にまとまって並んでいる。見てるとあまりに多彩なもんで愉快になってくるぞ。
 
部屋を出て通路に行くと、「Gokita Records」これはプロレスファンの五木田がプロレスラーの似顔を描いたイラスト集。大量。しかも驚くことに一人一人描き方が違う。淡いのから濃いのから線画から、多分その人の個性に合わせた描き方をしてるんだろうけど、さすがプロレスファン。会場を出てショップなんか見ると、結構Tシャツとかあるもので、プロレスファンの界隈では既に有名な人かもしれん。
 
コレクション展の相笠昌義も人物が普通でない雰囲気で一緒に楽しめる。
https://www.operacity.jp/ag/exh208/

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