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2020年5月10日 (日)

哲学堂公園(6)

いよいよ最後の「哲学を深く学ぶ」ゾーンです。ただ、もう思考のプロセスの後なので、そんなにあれこれないです。
「認識路」つまり理論的思考から上ってきたところに出くわす白い建物、これが「絶対城」。
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いや、すごい名前ですな。名前に劣らず、建物の印象もガッチリな感じがする。場所としては「時空岡」の広場内、つまり哲学世界に帰ってきたことになります。
「絶対城」は読書室であり、書庫だったそうです。ガイドブックには(万象の推究だけでなく)「万物の書物を読み尽くせば、やはり絶対の境地に達する」そうです。まあ、行き着いた先が書庫、つまり知の結集した場所、というのもなかなか象徴的と思いますな。この絶対城には傍らに四聖人の碑がある。また、中にいろいろ部屋があるんだけど、見てないもので説明は割愛。ガイドマップや解説ビデオなどを見てね。今は入れない建物の中に入ってるから(入りたいね)。
ちなみに、「直覚径」の方から上ってくると目の前には「四聖堂」がある。この四聖人、カント以外の三人は、著作が無くて、弟子とかがその思想を広めたんじゃなかったかな。直覚系の人はあまり著作とかやらんのでは……いやいやニーチェは「ツァラトゥストラ」とか書いてるな。

もう一つ「宇宙館」という建物がある。
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これは講義堂だそうです。哲学は宇宙の真理ですからね、この名前でよいでしょう。この中に「皇国殿」という斜めにレイアウトされた一室があるそうです(もちろん今は見れない)。世界の中で「もっとも美なる日本」の表現だそうです。いやあ、これはちょっと日本アゲが過ぎないかと思うが、ただ東洋でありながら西洋を吸収。神道、仏教、儒教というこれも異なる世界をも吸収。それらの調和をとりつつ学問を進めれば、これは無敵と言えましょう。井上円了が目指しているのは、そういう数多の考えの共存と調和であるなら、これぞ美しい世界だっ、とぶち上げるのも分かる気がします。この建物は出入口が角のところについているもので、四角い建物というより、斜め四角の建物、という感じがして見かけもなかなか面白い。「宇宙」のちょっとした特別さを表現できている感じがする。

「相対渓」という無水溝があって、それを渡る「理想郷」。
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自ら掴んで確信を持った宇宙の真理をもって、絶対城に至ったが、最後にこの相対(いやー、人間の考えなんて人それぞれっすよ、というミもフタもない話)を、理想を胸に乗り越えられれば完璧だ。「理外門」を通って哲学世界(理の世界)から外に出ようではないか。こうして人は哲学の世界に入り、真理を掴んで一つ成長して日常に帰っていくのです。

これが、この哲学堂公園の流れ。えー、当説明は七十七場全部は網羅してません。情報も一部です。主観的な話も相当あります。従いまして、ガイドマップもしくは紹介ビデオも見ましょう。
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最後に「哲学の庭」というワグナー・ランドールの作った偉人の彫刻が並んでいる場所がある。場所としては「唯物園」から「観賞梁」(橋)を渡って、「数理江」(妙正寺川)を越えた「星界洲」(対岸)にあります。うん、星になった人々と言えば何となくそれっぽいけれど、星界洲が唯物園から繋がった、あくまで唯物的に把握した星の世界だとすると、ここに置いてあるのはどうかなと思わないでもない。まあ、他にいい場所もなさそうですが。
輪が三つあります。

第一の輪は宗教の祖 老子 キリスト 釈迦 アブラハム エクナトン
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うーん、エクナトンだけなじみがないな。エジプトのアメンホテプ四世で、宗教改革を行ったそうな。アブラハムだけ体伏せてる。

第二の輪は悟っていて社会で実践した人 達磨大師 聖フランシス ガンジー
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聖フランシスはフランシスコ修道会の創設者だそうです。

第三の輪は法の主流を作った人 聖徳太子 ユスチニアヌス ハムラビ
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ユスチニアヌスはローマ法大全を作ったそうな。「目には目を」ハムラビが入っているところが面白い。でも最古の法典なんだね。

この庭の解説も、ガイドマップに付属してるよ。詳しくはそちらで。

以上で哲学堂公園についての書き物はおしまいなのだ。

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