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2020年6月22日 (月)

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる(東京都現代美術館)

ここは少し前に読売新聞の「美術館女子」という企画でヒンシュクを買ったところである。AKBのなんとかさん(よく知らん)の魅力で注目を集めて集客しようとしたが、その企画というのが美術館や作品が主役のはずが、写真を見ると完全にそのなんとかさんが主役で、美術館はその引き立て役のフォトスポットでしかない。単なるアイドル写真集みたいなものなのだが、テキストの方にゃ「アートって、すごい」などと書いてあるもんだから、アートファンもカチンときてしまい、ついでに「女性を無知なものとして提示してる」とかジェンダー問題がどうたらとかフェミニストまで炎上。要は失敗をこいたのであるが、そんなに全身ワナワナ震えるほど怒らなくったっていいじゃんねえ……と思うんだが。まあ、これはオレが男社会にドップリ浸って感覚がマヒしてるせいらしいが。うん、してるかもしれんがどうにもならんから諦めろん。

んで、ここはアクセスもあんましよくないし、広いし、日曜朝一なら大して混んでないだろうと思ったら甘かった。結構いる。しかも子連れが多い。しかもけたたましい年頃のガキンチョ連れてきてるのも珍しくない。まあ派手なインスタレーションだしね。子供も喜びそうだと思うのも無理はないけどね。しかーも全部撮影可能。混んでて撮影可れは最悪でそこらじゅうでシャッター音がする。俺の行った時なんかさー、ガキンチョでカメラ持ってて撮りまくるのがいやがって耳障りこの上ない。いや、せいぜい作品一つに1、2枚撮るならしゃーねーなと思うけどさ、何で一つの作品に対し5枚も10枚もカシャカシャカシャカシャ撮ってんだようるっせーなクソガキが。それだけではない。なぜかしゃべくってるのもいる。しかもデカい声で。そこのバカップル、おめーらだっ。
かように客層が悪いのだが、実は波があって、混んでる部屋とすいている部屋ができる。さっきここは混んでいたが今はすいているぞ、みたいなことが起こるのだ。これはなかなか不思議な現象ですな。
そういえば、以前原美術館でもエリアソンやったけど、あの時も「密」でしたなあ。人気を甘く見ていた。

今回の企画はサスティナブルを意識し、作品の運搬を飛行機ではなく鉄道と船を使ってCO2削減に努めたそうです。最初の方に「クリティカルゾーンの記録」という作品があり、これは運搬中の振動を記録したものだそうだ。しかしアレですな、遠目で見ると視野検査の結果みたいですな。俺は緑内障なんでおなじみなんだぞ。それから「太陽の中心への探査」という薄いガラスでできた多面体に光が点っておるキラキラ系の万人ウケもよろしいインスタレーション。繊細なので離れて見て下さい、だそうです。ゆっくり動いたりしているんで、軽いんですかね。え? 光と動きは太陽光の力だって。それからどこぞに流れてくる氷は素晴らしい形だ、それを残そうというコーナーと、青い光が消えるとオレンジの残像が見えるかもしれないぞコーナー……部屋が小さいのでここはちょっと「密」だ。

それから「あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること」という意味深なタイトルだが、部屋の奥からの光で、前に自分達の影が映る。それも何重にも、という自分が動くので影も動くという子供ウケもいい作品。自分の姿+影を誰かに撮ってもらってもよし……ってほとんどフォトスポットじゃねーか。こっちはお一人様なんだぞ。それから「サスティナビリティ研究室」といういろいろ物が置かれているところ。覗いて見る作品が一つあって、並んでた。覗くと向こうまで丸い通路が見える。鏡の反射か何かを使っているね。それから「サンライト・グラフィティ」という手に持ったライトをいろいろ動かして光にダンスさせちゃおう記録もしてるぞ、という作品。こいつぁ参加できる!……が、一組12分もあるので、早々に本日分の受付は終了。楽しそうだが見てるしかできない。混んでる時は5分ぐらいでいいじゃんねえ。二人一組のリア充使用でプチ殺意が沸く。こっちはお一人様ですけん。

次の「人間を越えたレゾネーター」は、丸いガラスを通して円形のいろいろが見える作品。「おそれてる?」は、上から吊された色付き半透明の円形がゆっくり回って、、壁に楕円のさまざまな色が浮かんで動く。なかなか楽しい。これは見たことがあるな。
そしてメインの展示「ときに川は橋となる」。デカいインスタレーションだ。上を見ると円形の光がいくつも並んでいる。満月が並んでいるようだが、その光は水でできているかのように、揺らめいて、時に崩れて、水の模様を浮かべ、そして元に戻る。おお、さすがにスゴい。いや、これはさー、静かに見てほしいよなあ。でもシャッター音、よく響くねえ。あと動画撮ってるヤツまでいてどうがと思うが。動画はシャッター音ないけれど、撮る合図ですかね「ピロリン」みたいな音がして、それがまあ結構そこらでしてる。この作品は、何度か出たり入ったりしていると、たまたま人が少ないタイミングがあり、そこでまあ楽しんだよ。それから隣の「ビューティ」はポスターにもなっている名インスタレーション。霧に当てた光で虹ができる。ここも写真スポット。しかも子供喜んで大暴れ。虹は子供目線のやや低い位置から見た方が、よく見える気がするぞ。がしかし、ここはいつでも「密」だった。
あとはパネルでプロジェクトの紹介とか。氷河がなくなっているところの写真とか、結構エコな視点のものがある。

非常にいい空間のインスタレーションなんで、平日とか人の少ない時を狙った方がいいですなあ。混んでいるとコロナリスクだけじゃなくて、シャッター音にもおしゃべりにも悩まされるぞ。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/
Kc4i0029-2a
常設もちょっと見たが福富太郎の戦時中絵画のコレクションがよかった。こんなの集めてたんだ。

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